バラエティー

祝「A-Studio+」放送開始15周年!MC笑福亭鶴瓶&藤ヶ谷太輔は「”あの~”だけで分かる」熟年夫婦のような深い関係性に。鶴瓶のネガティブ発言に藤ヶ谷がタジタジの一幕も【ロングインタビュー】

バラエティー 2024.04.05

 2009年にスタートし、この4月で放送開始15周年を迎えた「A-Studio+」(TBS系・毎週金曜よる11時)。MCの笑福亭鶴瓶、藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)が囲み取材会に出席。番組への思いを語った。

■感銘を受けた、鶴瓶の“ゲストファースト”ぶり
鶴瓶 よく「15年続く番組って、あまりない」と言われますけど、自然とこうなってきた感じ。15年は、通過点であってほしいけどね。
藤ヶ谷 僕は2020年から参加させていただいて、5年目。いつまで担当するのかも全然聞いていなかったので、長く続けさせていただけていることはうれしいですし、毎週目の前で、べーさん(鶴瓶)の“人間力”を学ばせていただいてます。
鶴瓶 もう日に日に怖いですね、乗っ取られないかと!
藤ヶ谷 いやいやいや(笑)。
鶴瓶 ほんまに、すごいお上手な方なんでね。この番組も、たぶんキスマイのファンの方もずっと見てくれてますから。ガヤ(藤ヶ谷)と組んでの4年は、あっという間。この番組は一切カンペがなくて、自分でやらなあかんわけですよ。失礼なんですけど、僕は取材したことをスッと忘れてしまいがちで、それをガヤが自然に助けてくれるところはあります。
藤ヶ谷 最初の頃、僕とべーさんが別々に取材に行っていたのに、どこに行ったとかいった事前に聞いちゃうこともあるし、「誰だっけ?」ってこっちにパス来ることもあったし(笑)。
鶴瓶 いろいろ取材する間に、違う番組の収録が入ってるんですよ。(取材した内容が)ややこしなって、しゃーない(笑)。
藤ヶ谷 こうやって、べーさんが「ややこしくてしゃーないわ」って言うラフ感というか、そういうのはステキだなって思います。一緒に取材をさせていただくことも多いんですけど、べーさんが自然と、たわいもない話から入って本題にいく姿をよく拝見させていただいて。
鶴瓶 ゲストの関連の人に取材する時、(取材相手の前に)座ってすぐにゲストのことを聞くのもおかしいから。
藤ヶ谷 急にちょっと仕事っぽくなりますよね。
鶴瓶 そう、だからその人のことをまず聞かないと。ゲストもね、『私の連れとそんな話してるわ』っていうのが喜ぶんじゃないかな。
藤ヶ谷 常に”ゲストファースト”というのは、べーさんを見ていて感じます。


■鶴瓶の「もうやめたいわ」の連呼に、藤ヶ谷がタジタジ!?
 取材会には、鶴瓶が15年間欠かさず書き続けてきた「取材メモ」を持参。

提供:TBS
鶴瓶 ずっと番組が続くっていうのは、何か目標を持ってやるというより、やらなあかんことを毎日着実にやっていくことが大事。このメモは、15年、自分で書いた資料なんですよ。
藤ヶ谷 いつも書いていますよね。(メモを見ながら)こんなにちっちゃい字で書いてるんですね! 字がキレイですね!
鶴瓶 ありがとう(照)。そうそう、これを見てくれ(藤ヶ谷にメモを渡す)。

藤ヶ谷 これ、僕についてのメモですか!? これ欲しいです!! 僕は自分がゲストに出たことがMCに選んでいただいたきっかけとお聞きしたんですけど、僕がゲスト側で出演した時も、僕の家族、親戚、友人にべーさんが会って取材をしてくださって。それもすごくうれしかったです。芸能界で一番、家族とか、友人とかに会ってるべーさんって、もう唯一無二の存在じゃないですか!
鶴瓶 (スタッフに)聞いたら、2000組以上会ってるらしい。ゲストに来られる人のことを知るのは当然やけど、その人の家族とかも知ってるから、そっちと仲良くなったりするんですよ。
藤ヶ谷 収録前に電話していますもんね。「誰々のお母さんからや」って(笑)。
鶴瓶 そうそう、堤真一のお母さんから電話かかってきたり(笑)。そういうことってすごく大事。あと、ゲストもさることながら、ガヤと一緒にやってるんで、ガヤがどんな感じかもう一回調べ直すこともある。
藤ヶ谷 うれしいです。僕は今までMCの経験がなかったですし、最初の頃はゲストの友人の方から聞いた話を、できるだけたくさん言わないととか思っていて。でも、”取材こんなにしました合戦”になっちゃうと、変わるじゃないですか。“捨てていく勇気”が必要だったのを覚えてます。
鶴瓶 このメモも皆さんに分かりにくいかなと思って出しましたけど、「これだけやりましたよね」と言うものではないんですよね。自分の記憶の中に、これだけあるっていうことが大事。何年間続けてきたから書くのをやめようとか、そんなんはないんです。延々続く、もう病気みたいなもんですよね…はよ、やめたいです(笑)
藤ヶ谷 ちょっと待ってください! 周年記念の時にそんな言葉出ることがあるんですか!?(笑)
鶴瓶 番組をやめたいとかじゃなく、こういう作業を1回目からやってしまったから、ずっとやってるんですよ。
藤ヶ谷 でも、僕も例えばライブとか舞台・映画とかで、頭がワーッてなっちゃいそうになってるなか明日が収録だってなった時、ここでサボることもできるんだろうけど、自分がゲストの時に取材をしていただけて、親孝行とか友達孝行ができて。べーさんはこれをずっとやられてるんだなって思うと、いくら体調が悪いとか眠いとかあっても、「ここで負けちゃいけないな」っていつも思いますね。
鶴瓶 ぶっちゃけて言うと、一人のメモを書くのに、7時間ぐらいかかるんですよ。朝から晩まで、ずっと1日メモを作る日があるんです。それで収録に臨むんですけど、それでも満足いくことって少ないよね。だから淡々と毎日同じことを続けることが大事なんですけど……ね、だからやめたいです(笑)
藤ヶ谷 なんでそこに持ってくんですか!(笑) 途中までいい話だなって思ったのに(笑)。確かに、ゲストが俳優さんだったら映画を観て、アーティストさんだったらアルバムを聴いて。本を出された方がいらっしゃったら、本を読む。でも、『全部読んだんですよ』っていうアピールじゃないじゃないですか。
鶴瓶 そうそう。だけど、それでもゲスト会う勇気みたいなものがありますよ、ミュージシャンでアルバム今度出さはった方がいたら、新しいアルバムだけじゃなく、前のも調べるんですよ。頭おかしくなって…(笑)。
藤ヶ谷 頭おかしくなったとか、もうやめたいとか、ネガティブなワードあんまり出さないでくださいよ!(笑) 絶対『もうやめたいわ』って、(記事の)見出しなりますよ!(笑)
鶴瓶 でも、ゲストの方に「昔の曲のこの感じ」とか言ったら喜んでくれるんですよ。
藤ヶ谷 一度、この書いたメモをべーさんが忘れちゃって、メイクしてる途中に気付いて。「あかん、取りに帰る」って家に帰りましたよね。やっぱり、あると安心というか。
鶴瓶 必死になるよね。堂々として臨もうと思ったけど、やっぱり取りに帰るんですよ。もうやめたい…(笑)。
藤ヶ谷 皆さん、「やりたい」と言ってますからね!(笑)

■愛にあふれた「A-studio+」チーム
藤ヶ谷 ご一緒するようになってから、テレビとかCMとかラジオとかで、べーえさんのことを見たり聞いたりすると、『本当に長生きしてほしいな』と思うんです。
鶴瓶 この頃、そればっかり言うてる(笑)。
藤ヶ谷 いや、本当に思います。長く近くで自分が経験させていただきたいので。
鶴瓶 ほんまやな。やめたいって言ってたけど、この番組はほんまにやめたくはないですし、続けたいですよ。スタッフも世話焼きが多いし。
藤ヶ谷 僕も感じていて、スタッフさん汗水垂らして自分の足で情報を集めてるっていうところが、この番組が長く愛される秘訣なのかな。決してネットで調べて、こうやって書いてあったとかいうことを、まったくしない。
鶴瓶 そうそう。
藤ヶ谷 取材で言うと、僕は緊張感があるドラマの現場に潜入とか多いんですけど、べーさんってコスプレ系が多くないですか? カツラかぶったりとか(笑)
鶴瓶 ガヤの映画の取材の時に、そんなことやったなぁ(笑)。コスプレ多いよね。
藤ヶ谷 コスプレもですし、みっちー(道枝駿佑/なにわ男子)の時、ドローンにはまってるって言って、べーさんの頭の上にみっちーがドローンを飛ばすっていう(笑)。それを真ん中で見てるという、不思議な回はありましたけど(笑)。
鶴瓶 シム・ウンギョンさんの時は、韓国まで行きました。マイナス17度ですよ! 
藤ヶ谷 僕が入る前、もっと遠くに行ったことは?
鶴瓶 ロス(ロサンゼルス)に行った! 渡辺謙さんの行きつけの食堂に入ったな。でも、長い飛行時間でメモも書けるし、落語の稽古もできるし。いろんなことができる。ガヤはライブの真っ只中で収録に来てることもあるんですからね。すごいですよ。
藤ヶ谷 ライブの時、「すごいじゃん!」って何回も言ってくれて。
鶴瓶 うちの嫁と「カッコいいな」ってずっと言ったんですよ。
藤ヶ谷 あんまりスタジオの時は言われないですけど。やっぱり違うんです?
鶴瓶 別に、スタジオ時に「カッコええな」って言うって、おかしいやないか(笑)。
藤ヶ谷 あはは。でも、ライブでは大切なメンバーにべーさんを会わせることができて、写真も撮らせていただいたじゃないですか。すごいうれしかったですよ。メンバーも番組を見てくれていて。例えば、ツアーに金土日とかで行くと、土曜の朝で「昨日見たよ」とか言ってくれます。「見たよ」って言える距離感がすごく大事なのかなって感じています。

■阿吽の呼吸でつながる鶴瓶×藤ヶ谷MCコンビ
藤ヶ谷 番組を始めた頃は、よくべーさんから収録終わりに電話をいただいて、僕は「もう少しこうした方がいいとかありますか?」ってアドバイスを求めてたんですけど、べーさんは「いや、お前には何もない」って言ってくださって。「お前は自然体のとこがええんや。そこを自分の良いところだと、より認識するように」って。
鶴瓶 ほんまにそうよ。この番組を自然な空気で流していくのは、非常に難しいんですよね。それをもう最初からできてるから、「言うことないわ」って言うて。
藤ヶ谷 僕は“聞く力”を身につけたくて、聞く力をすごく意識するようにはなりました。でも、本当に自然体でいることは大事ですよね。べーさんの前だと、ゲストの皆さんが心を開示して、収録終わりに「こんなことまで言っちゃった」「テレビでこんなこと初めてです」っておっしゃっていて。その空気を作り上げているべーさんを、人として本当に尊敬しているから、自分もそうありたい。「あの人は話がうまいね」というよりは「なぜか藤ヶ谷くんの前だと、結構しゃべっちゃった」って思ってもらえるように、少しでもべーさんのお手伝いができればというのは意識していますね。
鶴瓶 僕の場合、『ここを聞きたいな』って思ったら、(ガヤが)ふっと振ってくれる。お互いの空気が分かっているから、「これ言ってないんちゃうか」みたいになったら、スッと出てくるし。お互い緊張したり、型にハマっていたりしたら、そんなの絶対出てくるわけないんですよ。自然な感じやから出てくる。
藤ヶ谷 ご夫婦で「あれ」って言うだけで分かるみたいなのがあるじゃないすか。確かに、収録の時べーさんが「あの~」って言ってるだけで、「これはご家族のことだな」って分かるんです。それは年々分かってきました。
鶴瓶 動物飼うてるみたいやん(笑)。
藤ヶ谷 いやいや!(笑) でも「あれ、なんやっけ?」で、ちょっと当たってきてるかもしれないですね。
鶴瓶 当たってるよね。

■番組情報
A-Studio+
TBS系 毎週金曜 後11時~11時30分

最新号はこちら

menu