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本日スタートのドラマ「特捜9 season7」(テレ朝系)。放送を前に、特捜班の主任・浅輪直樹を演じる井ノ原快彦と、若手刑事・新藤亮役の山田裕貴による放送初回座談会が開催された。
井ノ原演じる直樹と山田演じる新藤は第1シーズンから長らくバディを組んできたが、『season5』では、新藤がカジノバーへの潜入捜査を伏せたまま謹慎処分に。さらに『season6』では、新藤が研修のため科警研に出向するなど、しばらくコンビでの捜査は見ることができなかった。そんな2人のバディが、ついに『season7』初回で復活。これからはじまる新シーズンでは、鉄壁のバディとして2人が躍動することになる。
座談会は、第1シーズンより制作に関わってきた大川武宏ゼネラルプロデューサーが司会進行を担当。井ノ原、山田とも本日午前に台湾で発生した地震被害を気遣いながら、アットホームな雰囲気で進行した。
まず、3月31日(日)に結婚を発表したばかりの山田への祝福からスタート。井ノ原は「結婚発表の日、一緒に撮影をしていたんですが、山ちゃんはソワソワしてチラチラこっちを見てたし、2回くらい噛んでたよね(笑)」とエピソードを明かし、山田は「そういうこと(=噛んでNGを出す)はあまりないので、僕も人間なんだな、と(笑)」と照れながら、「発表から2日経ちましたが、何も変わらないですし、変わっちゃいけない。変わらず日々歩み続けなければなと思っています」とこれからも俳優として邁進していく決意を語った。
トークでは、第1シーズンでの2人の出会いを振り返ることに。「当時、先輩方が多いチームの中に、“山ちゃん”が入ってきてくれたんです。何を言うわけでもないけど、ずっと近くにいてくれて、すごく救われましたね」と井ノ原が振り返れば、山田も「井ノ原さんからは愚痴やネガティブな言葉を聞いたことがない。その精神力の強さが素敵だなって思って…。そういうものをポロッとこぼしてくれることがあれば、僕が井ノ原さんのそばにいて力になりたいなと思っていた覚えがあります」と語り、第1シーズンから互いの存在が支えになっていたことが明らかに。
また、“自分だけが知っているお互いの魅力とは?”という問いには、井ノ原が「山ちゃんに対しては、こんなにすごい人いないなと思っています。ほかで主演を張ってここに戻ってきても、まったく変わらない! これはやっぱり“人間力”なのかな」と、その人間性を絶賛。さらに「山ちゃんは僕がグラグラ揺らいでいるときも見た上で、“最高っす!”と言ってくれる。“最高の部下”だと言いたいところですけど、僕は“最高の友だち”だと思っています」と全幅の信頼を語った。すると山田も「僕が出会った中で、こんなに“人間力”がある人は見たことがないです。」と、同じく“人間力”という言葉で井ノ原をたたえた。
【井ノ原快彦コメント】
――まずは、山田さんへの“おめでとうメッセージ”をお願いいたします!
結婚発表の日は一緒に撮影をしていたのですが、山ちゃんはソワソワしてチラチラこっちを見てたし、2回くらい噛んでたよね(笑)。その日は発表の直前まで撮影していて、発表後にも1シーン残っていたんです。発表になった瞬間、監督がそっと小声で、演出でもするかのように「おめでとうございます」と言って、そこからみんなも「おめでとう!」という祝福ムードになりました。
――シリーズスタート時、『特捜9』で主演すると聞いたときの心境は?
『警視庁捜査一課9係』から『特捜9』になると聞いたときのことは、正直あまり覚えていないのですが、“この番組はどうなっちゃうのかな”“でも続けていかないと!”という葛藤の中でお話をいただいたんですよね。新しい作品を作るのであれば、新たな緊張感を持って臨むことができるのですが、今まで12年やってきた仲間に、新しいメンバーを加えて新しいストーリーを作っていく…ということになり、こういう経験はあまりないなと思いましたし、とにかくあれよあれよと言う間でした。そんなとき、先輩方が多いチームの中に、山ちゃんが入ってきてくれたんです。何を言うわけでもないけど、ずっと近くにいてくれて、すごく救われましたね。
――山田さんに対する最初の印象は?
初対面から、とてもやりやすかったです。最初の撮影は確か“走ってきてぶつかる”という1カットで撮るシーンだったんですよね。歩きながらガード下に入るまでにセリフを言い終わらなければならないというミッションの多いシーンでしたが、うまくやるために「このセリフを入れ替えようか」など相談したところ、柔軟に対応してくれて、とてもやりやすかったのを覚えています。
『特捜9』は、キャストみんなで「ここはキミがしゃべったほうがいいんじゃない?」など、たくさん話し合うんです。ガッチリした設計図がある中で、大工さんたちがそれぞれ「ここはオレがやるよ」と話し合って、みんなで組み立てていく感じと似ていますね。
――これまで共演してきて、自分だけが知っている山田さんの魅力とは?
山ちゃんに対しては、こんなにすごい人いないなと思っています。ほかのドラマや映画に出ている山ちゃんと『特捜9』の山ちゃんは別人のように感じます。それは俳優としてすごいことなのですが、山ちゃんは人間としてもすごい。どこかですごいことを経験した人って、持ち帰ってくるものも大きいのと同時に、以前とは違った人になってしまう可能性もありますが、山ちゃんはほかで主演を張ってここに戻ってきても、まったく変わらない! これはやっぱり人間力なのかな、と…。食事に行っても、ワイワイしているときもいつも真剣にしゃべってくれるし、こんなに“人間力”のある人にそうそう出会えないなと感じています。
――山田さんがSnow Man・向井康二さんに“たっちゃん”というあだ名をつけたという話を受け…。
向井くんに“たっちゃん要素”はまったくないのですが…(笑)。みんなでやっているLINEグループでも、山ちゃんの結婚発表を受けて「山ちゃん、おめでとう」というムードになったんですけど、そこで僕は「たっちゃんもついでにおめでとう」とメッセージしたんです。4年前にSnow Manがデビューしたとき、「おめでとう」と言い忘れてたので…。でも向井は意外とボケには乗ってこなくて…(笑)。彼、すごく真面目なんですよ。
――井ノ原さんが演じる浅輪直樹は“時代が求める上司像”として描かれていますが、ご自身は今の時代にどんな上司が求められていると思いますか?
“理想の上司”って言葉としてはわかりやすいですが、それこそ多様性の世の中で全員にとって理想の上司になんてなれるはずがないと思うんですよね。でも、すべてやってくれるのは“理想の上司”ではないと思う。成長する機会を奪うのもよくないですから…。部下が自分で考えて何とかやってみて、チャレンジしてダメだったらフォローする…みたいなことかな。おそらく10年後、20年後くらいに「あの人、理想の上司だったな」って思うんじゃないでしょうか。
――チームをまとめるコツはありますか?
『特捜9』の現場では、みんながまとめてくれるんですよ。メンバーそれぞれが苦労人であり、うれしいことも悲しいこともつらいことも知っている人たちなので、とにかくゲストの方々の居場所を作るべく話しかけてくれる。それは僕が率先してやらなくても、みんながやってくれます。あと、みんながとにかく早く帰ろうとするので(笑)、現場が“巻く”んですよ。そうすると翌日の準備もできるから、スタッフにとっても良い現場。もちろん、手を抜かないところは抜かないし、ストイックなところことはストイックだと思います。
僕は「主演とはこうあるべき!」というような哲学がまったくなく、いろいろな哲学を耳にして、僕にはやっぱり無理だよなと思うことも…。山ちゃんはその過程や、僕がグラグラ揺らいでいるときもいっぱい見た上で、「最高っす!」と言ってくれる…。だから、“最高の部下”だと言いたいところですけど、僕は“最高の友だち”だと思っています。本当にみんなに助けられて立っている感じがします。
――シリーズを重ねて成長した部分は?
強がっているわけじゃないですけど、年齢を重ねてできることや楽しいことが増えてきたなと思います。いろいろな人生を見てきた分、(物事も)広く見えるようになってきました。この現場では、僕はほとんどのメンバーの家族を知ってるんですよ。19年もやっていると、みんなの人生の分岐点もさまざま見てきましたし、今回の山ちゃんのハッピーなお知らせも同じ現場で感じられて、すごく幸せだなと思いました。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いします!
『特捜9 season7』は多様性がテーマのひとつで、いろいろな世代、いろいろなキャラクターの刑事たちがひとつの事件を解決していきます。その姿はみなさんのお仕事にも当てはまると思います。「オレはこのパターンなんだよね」とか「私がこの人だったらこうするな」とか、そういう見方もできて面白いはず。第1話は特に多様性が描かれていて、“自分のやりたいようにやります”と特捜班が決別する場面もあるのですが、それでも事件解決まで成し遂げるのが、特捜班なりのチームワークなんだなと思います。今までシリーズを見ていないからわからないという方もいると思いますが、いつ見ても“このドラマ、面白いかも”と思える瞬間が絶対にある作品ですので、ぜひ今夜はおうちでゆっくり見ていただきたいなと思います。
【山田裕貴コメント】
――結婚おめでとうメッセージを受けて…
ありがとうございます! 発表から2日経ちましたが、何も変わらないですし、変わっちゃいけない。変わらず日々歩み続けなければなと思っています。ラジオでは敢えて「イエーイ」ってやりましたけど、どう言っていいかわからなかったところもあって…。みなさんから「おめでとう」をたくさん言っていただいたので、「ありがとう」を面白く伝えたかったという感じでした。でも現場に入ったら変わらずいつもの“俳優・山田裕貴”なので、頑張るしかないと思っています。
発表当日、『特捜9』の撮影をしていましたが、セリフを2回くらい噛んでしまいました(笑)。そういうことはあまりないので、僕も人間なんだな、と(笑)。現場では皆さんに「おめでとうございます」って言っていただきました。一部、ネットとかを見られず、「何がおめでとうなんだろう」って思っているスタッフさんもいた気はしますけど(笑)! 井ノ原さんからはすごく素敵なメッセージをいただきました。それは2人だけの秘密にさせていただきます!
――第1シーズンのころ、お互いどのような話をされていたか覚えていますか?
井ノ原さんの力になれるかはわからないけど、そばにいて力になりたいなと思った覚えがあります。当時、僕はいちばんの若手で、全員が先輩という環境に入っていったわけですが、井ノ原さんも同じように、先輩たちの中にいる…という気持ちは持っているんだろうなと思ったんです。でも、僕は井ノ原さんからは愚痴やネガティブな言葉を聞いたことがない。その精神力の強さが素敵だなって思って…。もしもそういうものをポロッとこぼしてくれることがあれば、僕が頼りになるかはわからないけれど、そばにいられたらいいなという気持ちではいました。
――第1シーズンのころのエピソードを教えてください
僕自身はただただ緊張感があり、キャストのみなさんに認めてもらうこと、「こいつなかなかやるじゃん」と思ってもらうことがまずひとつだなと思っていました。
実は(当時の班長役だった)寺尾聰さんには最初の撮影で、肩をトンっと叩きながら「ベテランも新人も関係ないからな。ドンとこいよ」と言っていただきました。本番の「よーい、ハイ!」の直前の出来事だったのでよく覚えていますが、そのやさしさと人間のデカさに足がすくみました。「あぁ、偉大な人というのはこんなにやさしいオーラがあるんだ」と感じました。
――シーズン2への出演が決まったとき、喜ぶ姿が印象的でしたが、そのときのエピソードを教えてください
最初のシーズンで、スタッフ、キャストの皆さんがすごくかわいがってくれて、僕を受け入れてくださいました。こんなに良くしてくれる、愛のある先輩たちの前で下手な芝居はできないし、ちゃんとした俳優としてそこに存在したいという思いがデカすぎて、次(のシーズンに)残れるか心配になっていたんです。プレッシャーというより、「絶対ここにいたい!」という思いが強すぎて、シーズン2で鑑識課員役の宮近海斗(Travis Japan)くんと会ったときは「(お互い)また出られるね!」って抱き合って喜びました。
――これまで共演してきて、自分だけが知っている井ノ原さんの魅力とは?
僕が出会った中で、こんなに“人間力”がある人は見たことがないです。この人と一緒にお仕事するために頑張ろう、井ノ原さんとキャストの皆さんと一緒にやりたい、という思いが第1シーズンのときに僕の中で芽生えました。
このご時世、言葉選びってものすごく大事だと思うのですが、井ノ原さんは明るくやさしい言葉を選んで発言できる方。ご自分が苦しいときも悲しいときもあるはずなのに、一切、嘘じゃなく、心から言葉が出ているんです。そんな人を僕はこれまで見たことがないし、こういう人になりたいという思いがすごくあります。そんなやさしさや強さみたいなものが浅輪直樹にもじわっと出る瞬間があり、そこも素敵です。
さらに、僕が初めて『徹子の部屋』に出演させていただいたとき、井ノ原さんが手紙をくださったんです。その手紙と井ノ原さんが描いた絵を宝物として家に飾っています。
――深川麻衣さん、Snow Man・向井康二さんなど同世代のメンバーと現場でどのようなことをお話しされていますか?
深川さんには、「山田さんは緊張しないんですか? 最初のシーズンはどうだったんですか?」と聞かれて、「いやいや、めちゃくちゃ緊張してたよ」と答えました。先輩方と一緒にやれるのはうれしいけど、同じ舞台に立っている以上、戦えないといけないから、すごく緊張してたかな…という思いを伝えたりしました。向井くんとは、僕が「振り付けはどういう風に覚えているの?」とか、「お休みの日は何しているの?」とか聞いたりして…。あと、向井くんはすごく接しやすくて喋りやすいので、これまで誰もよんでいないような違ったあだ名をつけたいなって思って…。そのとき、なぜか彼のことを“たっちゃん”っぽいなと感じて、以来ずっと“たっちゃん”と呼んでいます(笑)。
――理想の上司、先輩についてどう思いますか?
井ノ原さんは「山ちゃん、こういう風にやった方がいいよ」というのではなく、「自由にやりな」と言ってくださる。だからこそ自分で考えて、どういう風にすればこのシーンが成り立つだろう、自分はどの立ち位置にいればいいだろう、ということをすごく考えるようになりました。ただ「こうした方がいいよ、ああした方がいいよ」とアドバイスする人がいい上司ではない気がします。
■いよいよ今夜、『season7』スタート!
初回拡大スペシャルで直樹たち特捜班が挑むのは、マンションの管理人が変死した事件。現場は間取りも家賃もバラバラ、年齢も職業もライフスタイルも異なる住人たちが入り混じった、“多様性”を絵に描いたようなマンション。住人たち全員が容疑者となり、捜査に当たる特捜班メンバーは彼らの身勝手な主張に翻弄されていく。
そんな一筋縄ではいかないマンションの住民を演じるゲストには平岡祐太、徳井優、木村了、三倉佳奈、夙川アトム、森田甘路、村雨辰剛、中村シユンと、多彩な超実力派キャストが顔を揃え、特捜班メンバーとの演技合戦もみどころ。
しかし、住民たちよりも個性バラバラな特捜班メンバー。それぞれが異なる住人を被疑者とにらんで譲らず、“一緒に捜査するには考えが違いすぎる…”と、ついには決裂! 業を煮やした直樹が“特捜班の解散”を宣言する衝撃の展開に。初回で早くもチームとして正念場を迎えることとなった特捜班。7人はこのまま別れてしまうのか!?
【番組情報】
4/3(水)スタート
特捜9 season7
テレ朝系 毎週水曜よる9時~9時54分
※初回は拡大スペシャル よる9時~10時