９月30日(木)に初日を迎えた朗読劇「ハロルドとモード」のゲネプロが行われ、黒柳徹子とジャニーズWESTの藤井流星が取材会に登場した。

　1971年にアメリカで映画が公開され、ブラックユーモアを随所にちりばめながら、年齢差のあるちょっと変わった二人のラブストーリーと生きることの楽しさをコメディータッチに描いた本作は、世界中で熱狂的な支持を得て、何度も舞台化されてきた。今回の朗読劇では、79歳のチャーミングな女性・モードを、長きにわたり海外コメディ・シリーズで主演を務めてきた黒柳徹子が演じる。本作をかつて観劇して以来、かねてより出演を熱望し、昨年の公演で長年の夢を実現させた。そしてモードに恋する19歳のやんちゃな少年ハロルド役は、今作で黒柳と初共演となるジャニーズWESTの藤井流星。さらに、森川葵、花組芝居の小林大介、石丸謙二郎、高島礼子と若手からベテランまで豪華な顔ぶれで、型破りな二人の生き様と恋模様を紡いでいく。

【ステージショット】

■黒柳が初共演の藤井に「10代じゃないの？」

　今作が初共演となる黒柳と藤井。黒柳はこの日まで、藤井のことを役柄同様に10代だと勘違いしていたそうで、「いくつだっけ？」という問いに藤井が「28です」と答えると、「あら？10代じゃないの？」と驚いた様子。藤井が「いえいえ……！」と謙遜すると、黒柳は「でもね、こんなに若い方と一緒にできてうれしかった。私の人生の中でもうれしいお芝居と申し上げてもいいと思います」と喜びを語った。一方、藤井は黒柳の印象について「僕からしたら、雲の上の存在やった。ほんまにいらっしゃるんですか？というレベルなんですよ。そんな方と同じ舞台に立てているというのがびっくり、信じられない。光栄なお仕事です」と。さらに藤井は初挑戦となる朗読劇について、「普通のお芝居と違う難しさがありますよね」と語りつつ、「貴重な経験なので、頑張りたい」と意気込んだ。

■藤井を「わぁ、ハンサム」と絶賛！　

　コロナ禍ということもあり、稽古中は一貫してマスクを着けていたという藤井。黒柳はこの日、初めて藤井の顔をしっかり見れたそうで「わぁ、ハンサムだなって」とうっとり。これには藤井も、恥ずかしがる様子をみせていた。そんな藤井は、普段の稽古からおしゃれに気を遣う黒柳に驚いたそうで、「服もおしゃれで、アートに見えていました」と振り返ると、黒柳は「うわぁ、光栄です！」と喜びを。そんな２人は、好きな食べ物などについてトークをしながら距離を縮めたそうで、黒柳に好物を聞いた藤井は「高級なものがでてくるのかなと思ったら、ソフトクリームが出てきて(笑)。意外でしたね。差入れしようって思いました」と。コロナが収束した際には、黒柳が食事でもと誘うと、藤井は「行きましょう！　アイスクリーム屋さんも」と笑顔で応えていた。

　最後に、藤井は「東京、大阪と２か所でやらせていただきます。コロナ禍も続いていますし、まずはやり切れるように、1回１回を大事にしたい。初挑戦のことが多くて、徹子さんとも初共演なので、たくさん学んでいきたい」と意気込みを。黒柳が「50年前に観たこのお芝居を、いつか自分もやりたいと思っていて。こんな変わったおばあさんがいたら面白いですものね」と語り、「そこに、（藤井という）ちょうどいい塩梅の年頃のお若い方がいらっしゃって」と続けると、藤井はすかさず「10代じゃないですよ？(笑)」と付け加え、黒柳は「ふふ」と笑顔をこぼし、和やかな雰囲気のまま取材会を締めくくった。

　朗読劇「ハロルドとモード」は10月14日(木)まで東京・EXシアター六本木にて、10月 16日(土)～10月18日(月)まで大阪・森 ノ宮ピロティホールにて上演される。