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【独占インタビュー】佐久間宣行Pが星野源・オードリー若林を語る!「内面がすごくファイター」「一生クリエーションしていくんだろうな」【Netflix「LIGHTHOUSE」】

バラエティー 2023.09.21

 

 星野源とオードリー若林正恭が“悩み”をテーマに2人だけでトークするNetflixの新シリーズ「LIGHTHOUSE」が世界独占配信中。穏やかな日々のなかでの口に出しにくい悩みや葛藤を、2人が優しい言葉で紡ぎ出す。収録中の会話からインスパイアを受け、星野が全6話分のエンディング曲を書き下ろしたことも話題に。

この新企画を通して見えてきた星野と若林の新たな姿を、佐久間宣行プロデューサーが語る。

 

*この記事はTVstation19号に掲載されたインタビューです

 

 

 

「星野さんも若林くんも、内面がすごくファイターです」

 

 最初のイメージでは、星野さんと若林くんは人の悩みを自分の痛みに感じちゃうタイプなので、(視聴者から集めた悩みへの)共感性の高いトーク番組になっていくと思っていました。そうしたら、彼らの悩みの井戸の方が深く、切実で。彼らのドキュメントトークを掘り下げた方が、いろんな人に響いて面白いんじゃないかと、1話を撮った後に方向転換しました。

 この番組で僕が見たいものはそれぞれにお伝えしましたが、それ以外は「お任せします」としか言っていません。2人は柔らかい外見や話し方だけど、内面はすごいファイター。“任せた”って言った方が、意気に感じてすごいものにしてくれるんじゃないかなと思って。そういう意味での”任せた”という演出で、何も決めないで臨みました。

 正直、僕は星野さんとも若林くんとも、内面の状態まで話したことはないんですよね。それぞれの仕事を見ながら、何となく「こんな状態かな」とは思っていましたが、番組で話した内面は僕の想像以上で、「こんなメンタルだったんだ」って収録中に気付くという(笑)。僕って、芸人にとって楽しい番組しか提供していないおじさんなんです(笑)。だから、芸人の楽しそうなところしか見ていなくて。「あちこちオードリー」(テレ東系)の中で、若林くんのほかの人に対する興味とかは分かっていても、内省的なトークをそこまでしてもらっていなかったから、あんなに内面が揺れてるのは、本質的な意味では分かっていなかったと思います。

 

 

 収録前後で2人の印象は大きく変化していませんが、収録を通して、より光も闇も強い人たちだなと感じました。闇というか、内省したり落ち込んだりしている部分は、僕の思ってる水深より1、2キロ深い。その代わり、作るものへのこだわりとか輝きみたいなものは、生々しさも全部ひっくるめて、厚さや光が何倍も濃いなと。2人とも根性があって、「同じことはやらないぞ」とか「新しいものを目指すんだ」っていう自分への闘争心がある。こういう人たちが、一生クリエーションしていくんだろうなと思いました。

 僕自身は撮影を通して、“セルフケアって大事だな”と思いました。戦いながらでも自分を大事にする気持ちを忘れちゃうと、今すぐは大丈夫でも、数年後にへたっちゃう。自分のことを大事にすればするほど、他人の嫌な声とかはちゃんと遠ざけたり、気にし過ぎないようにしたり、ちょっと悔しいけど、どこかで自分はそこまで強い人間じゃないという気持ちをちゃんと持たなきゃいけない。自分を大事にする方が人生長持ちそうだなと、あの2人を見て思いました。その一方で、今回6曲も作り上げた星野源を見ちゃうと、“泣き言は言ってられないな”っていう気持ちも出てきて。その2つの気持ちを同時に感じましたね。

 

「飽きたんだと思う」がターニングポイントに!?
 予告では、若林の悩みに星野が「飽きた」と芯を突く回答を。
佐久間氏は「トークの中で迎えた結末に呼応して星野さんが曲を作ったので、1~3話の曲は連作みたいなもの」と。

 

 

「星野源は、人の痛みに気付いちゃう“思考過敏”な人」

 

 星野さんは共感性が高く、とてつもなく頭が良い。だから「……っていうことは」と、気付きたくないことまで気付いちゃう。他の人は感じない痛みを感じるから、総じて“生きるの大変な人だな”と思いますね。知覚過敏でなく、思考過敏っていうのかな。その思考や視覚の過敏さがなければ、あんな曲は作れないと思う。今回、曲が送られてきた時「弾き語りもバンドもやるんだ。マジかよ」って引いてました(笑)。

 

 

「若林正恭は、常に問い続ける優しいアナーキスト」

 

 

 若林くんは、正しいと思われている世の中の制度とかに「本当にそうか」とずっと思い続ける、優しいアナーキストみたいな側面がありますよね。たぶんそれで悩んでる時期がたくさんあったんだと思う。制度に合わせたほうが楽なのに、それを間違ってると思いながら生きるのは大変なんですよ。でも、その優しいアナーキズムみたいなもので進むんだと腹を括った瞬間が番組内にあって、それはすこぶる感動的です。

 

 

●WEB限定こぼれ話

 大変だったのは、4話でのサプライズライブ。僕はお客さん入れるなら最後かなって勝手にイメージしてたんです。一旦3話で中締めのように完結して、たぶん新しい場所に行きたくなったんだと思うんですよね。3話で2人が「お客さんを入れたい」と話してから、仕込まないと無理だと思って収録予定を伸ばして。2人のスケジュールが合う日で会場を探したけど、100人規模の会場が全然ない(笑)。やっと劇場を見つけてから、謎の観覧募集をしたら3500人の応募があって。たぶん、みんな勝手に楽しいバラエティだと誤解して応募したんじゃないかと思って、逆にちょっと僕は怖かったです(笑)。

 

 

Profile
佐久間宣行(さくま・のぶゆき)
プロデューサー。「ゴッドタン」「あちこちオードリー」(ともにテレ東系)、
「オドオド×ハラハラ」(10/19㊍スタート、フジ系)、「トークサバイバー!
~トークが面白いと生き残れるドラマ~」(Netflix、シーズン2は10/10㊋より
世界独占配信)などを手掛ける。「佐久間宣行のオールナイトニッポン0」(ニ
ッポン放送)では、パーソナリティを担当。

 

Netflixシリーズ「LIGHTHOUSE」世界独占配信

 

 

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