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スペシャルドラマ「黒の斜面」で主演! 檀れいインタビュー

NEWS 2016.01.22

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 日本映画史に輝く名作サスペンスが、檀れい主演のドラマスペシャル「黒の斜面」(テレ朝系)として復活し、1/24(日)後9時から放送される。加藤剛、岩下志麻、市原悦子という大スターが顔を揃えた映画版『黒の斜面』(1971年/脚本:菊島隆三 監督:貞永方久)。“微妙なバランスを保っていた人間関係が、ある偶然によってバランスを失ったとき、どのような恐怖が姿を現わすか”をテーマに描かれたもので、愛人宅で一夜を過ごしたことで飛行機事故を免れた男が思わぬ展開に巻き込まれていく、日本映画史に衝撃をもたらした傑作サスペンスだ。その不朽の名作が今回40余年を経て、檀れい、内山理名、原田泰造ら豪華キャスト競演で復活。墜落事故で消息を絶った夫の裏には、思いもよらない秘密が隠されていて……。平凡な生活を送っていた夫婦が真っ暗な闇へと転がり落ちていく様がスリリングに描かれる。

 今回、夫の事故死を信じられず生存の手がかりを追ううちに、夫に対して疑念を抱きはじめてしまうという純粋で一途な妻・圭子役を演じる檀れいに作品への思いを語ってもらった。

――映画版では岩下志摩さんが演じていた圭子役を務められますが、時代背景が昭和から平成へと変化していることもあり、今回演じるにあたって意識したことはありますか?

 実は結末は、昭和の映画版とは違う形になっているんです。撮影前に“信じる”という言葉をキーワードに、制作陣の方とお話をさせていただきました。今の時代は、昭和に比べて核家族が増えてきていたり、夫婦共働きでのすれ違いや熟年離婚が多かったりと、平成になってから“家族”という形がどんどん変わってきていますよね。なので、昭和版のラストを見た時、衝撃的ですごく驚きました。平成版では、生活していく中ですれ違ってきたとしても、やはり自分の愛した人を必死に信じていく形になったらいいなと思って。“夫を信じる”“家族を信じる”というところを大事に演じたかったし、そういったところを今回のドラマで見せていけたらという思いがあったので、監督やプロデューサーの方々とお話をさせていただいて、平成版「黒の斜面」が出来上がったかなと思います。

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――今回の役とご自身で共通する部分はありますか?

 今回の役に関しては、自然に役に入ることもできましたし、心情として分からないなと思うことはなかったです。謎だらけの作品なので、台本を読んでいても自分の頭の中を整理するのがとても大変で、撮影中はいつも台本とにらめっこしている状態が多くて(笑)。また、作品では最初、夫の態度がおかしいなというところから始まり、墜落事故で夫が亡くなって少しづつ色んな事が起こり、彼女の心の中に様々な変化が訪れます。そういった彼女の心の変化、役の心の積み重ねみたいなものを丁寧に演じていきたいなと思ったので、とにかく撮影中は何度も何度も台本を読み返して演じました。

――圭子は主婦業の傍ら、帽子工房でデザイナーとして働いていますね。役作りで何かされたことはありましたか?

 帽子デザイナーと聞いて、デッサンとかデザインを考えるお仕事なのかなと思っていたのですが、お芝居で帽子の製作作業をするシーンもあって。リボンを使って帽子の形を作っていく作業をして、自分の中で“これはいいデザインだな”とちょっと自慢に思えるものが出来上がったんですが、全然映ってなくて残念でしたね(笑)。

――内山理名さん、原田泰造さんとは共演されてみていかがでしたか? また、印象深いシーンはありますか?

 今回、共演者の皆さんにすごく助けられたという思いが強くありますし、出来上がったものを見て、よりそれを強く思いました。結婚当初の原田さん演じる夫・高史と圭子が手をつないで恋人岬の階段を駆け上がり、鐘を鳴らしながら永遠の愛を誓う回想シーンがあったんです。いい歳してちょっと恥ずかしいなという気持ちもありましたが、泰造さんもとても楽しい方なので、おもいっきり“世界の中心で愛を叫ぶ”みたいな感じで愛を叫んでくれて。恥ずかしかったんですけど、すごく幸せでステキなシーンでした。理名ちゃんはこういう役も演じるんだなと、彼女の新たな一面を見させていただいたと思います。出来上がった作品を見ても、男性を振り回す小悪魔的な女性をすごく魅力的に演じられていました。

――完成した作品を見ていかがでしたか? 作品のみどころを教えてください。

 立ち上がりのテンポがすごく良くて、最初の5分10分でギュッと引き込まれる流れになっていました。次から次にいろんな疑惑がどんどん湧いて出てきて、自分が演じたのにこれからどうなるんだろうって思いながら見てしまいました(笑)。あっという間の2時間でしたね。男性を魅力的に振り回す理名ちゃん、女性2人の間で揺れる泰造さん、疑惑や疑念に翻弄される私。3人の関係性がすごく面白くて、それぞれ個性を持って演じていますし、昭和版とはまた違う「黒の斜面」ができたのかなと思います。ぜひ楽しみにしていてください。 

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【番組概要】
「ドラマスペシャル 黒の斜面」
テレ朝/ABC系 1/24(日) 後9時~11時10分
原作/菊島隆三
脚本/吉川次郎
演出/伊藤寿浩
出演/檀れい(辻井圭子)、内山理名(川上妙子)、原田泰造(辻井高史)、渡辺いっけい(外山光司)、遠藤久美子(羽田美雪)、佐野史郎(本間刑事)

(C)テレビ朝日

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