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【SPインタビュー】NHKドラマ「プリズム」主演・杉咲花「今この作品を描くことの意味を探して、進んでいる感覚」 <今夜2話放送>

NEWS 2022.07.19

皐月2

 NHK総合で放送中のドラマ「プリズム」(毎週㊋後10時)で、主人公・皐月を演じる杉咲花さんにインタビュー。内向的だけど人とのつながりや関わりを大事にしたいと考える皐月を演じるなかで感じたこと、今後の見どころ、撮影の裏側などを聞いた。

 

――皐月をどんな人物として捉えて演じていますか? 共感できる部分は?

杉咲 皐月は内向的で、自分で一歩踏み出すということに臆病になってしまっている人。でも、心の奥の方では、人とつながりたい、近づきたいと思う気持ちがあるのだろうなと想像していて。心の中でくすぶっているものを表現することが得意でない分、相手のことをちゃんと見つめて、感じ取ろうとしている人なのではないかなと思っています。人と関わり合うということは体力を要したり、自分の正体に気付かされる時もあるからこそ、それが怖かったり、億劫になってしまうこともあるよな、と皐月に共感できる部分がありました。

――皐月が出会う2人の人物、藤原季節さん演じる森下陸と、森山未來さん演じる白石悠磨。それぞれどんなキャラクターだと感じていますか?

杉咲 皐月から見た陸は、“悲しい”とか“うれしい”と感じる沸点が近い人なのかなと思っていて。具体的にどこがというわけではなく、なぜだか分からないけれど気になるというような感じで、漠然と惹かれていったんだと思います。どこか共鳴できる部分がある人なのかなと。悠磨さんは、心の中にあることをあまり言葉にしない人なので、ポロッとこぼした一言が響くというか。これから一体、何を言い出すんだろうと気になる人物です。ガーデナーとしての知識も豊富で、人としても魅力があって、皐月が尊敬している人でもあります。3人が交わることで、改めて自分自身と向き合ったり、それぞれが何かを決断していきます。一歩を踏み出していく姿に注目していただけたらうれしいです。

――藤原さん、森山さんはどんな方なのか。お2人との現場エピソードを教えてください

杉咲 撮影の合間に、3人でカードゲームをしました。勝った未來さんが、誰よりもはしゃいで飛び回っていて(笑)。普段、作品に対してとても深く追求されている未來さんの姿を拝見していたので、無邪気な姿に「こんな一面もあるんだ」と知れたことが、すごくうれしかったんです。季節さんも、真摯に誠実に作品に向き合われている姿をお見かけする一方、図書館で借りてきたテラリウムの本を見せて知識を分けてくださったり、「現場に来る前に八百屋さんで買い出ししてきた」とリュックに大量に詰め込んだ野菜を見せてくださったり。どんなことに対してもピュアで飾らない姿が素敵だなと思います。

――今夜、2話が放送に。今後の見どころ、伝えたいメッセージは?

杉咲 1話は、それぞれの登場人物たちが交わり始め、いよいよ物語が始まるんだな、と感じた回でした。皐月は1話の段階では閉ざしている部分の多い人ですが、陸や悠磨さんとの出会いでしたり、両親(吉田栄作、若村麻由美)や信爾さん(岡田義徳)との関わりを通して、少しずつ心が開いていきます。彼女が自立し、前進していく姿を大切に演じられたらと思っています。
撮影現場では物語や役を通して、今の社会に流れる空気感をできるだけ感じ取りながら、1シーン1シーンを撮り進めていて、今この作品を描くことの意味を探して、信じて、進んでいるといった感覚です。この作品を観てくださった方々が自分自身や大切な人、隣に住んでいる人のことを思い浮かべるきっかけになるような作品になっていたら嬉しいです。

 

<2話(7/19㊋放送)あらすじ>
離れがたい皐月(杉咲花)と陸(藤原季節)。だが、皐月は陸の真意がつかめない。戸惑いながらも、陸の勤めるガーデンプランニング会社で仮採用ながら働くことに。新しく手掛ける庭園のリガーデンプロジェクトに、皐月の作るテラリウムを活かしたいと陸は思う。ある葛藤を抱える皐月は、幸せな頃の家族の思い出を信じることができない。でも、陸の言葉が……。そして、陸にはある人が……。

【番組情報】
ドラマ10「プリズム」
NHK総合 毎週㊋後10時~10時45分
出演/杉咲花 藤原季節 森山未來

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