「ヒロシのぼっちキャンプSeason２」（BS-TBS・毎週火曜後11時～深０時）や自身のYouTubeで大注目、キャンプブームの火付け役となったヒロシさんに番組やキャンプについてお話を伺いました。

 

――2018年夏に「ヒロシのぼっちキャンプ」が放送されまして、今回はそれに次ぐSeason2ですが、Season2が決まった時のお気持ちをお聞かせください

 　シーズン１が終わってから、僕個人で“ぼっちキャンプ”をYouTubeでやろうか、クラウドファンディングでやろうか、それともDVDを出そうか……と、いろいろと探っていたんです。熱心に動いてくれたスタッフさんもいたのですが、なかなかうまくいかなくて。どうやったらできるかと悩んでいた時期がありました。そして２年という時が経って。正直なところ「ヒロシのぼっちキャンプSeason2」の話は突然だったのでびっくりしましたね。「急に!?」って。

 ――その２年間でキャンプブームや、ヒロシさんのYouTubeもとても盛り上がっていて、環境が大きく変化したように思います

 　そうですね。当時僕がSeason１をやっていた時も、体感としてはキャンプが流行り始めているっていうのはありました。実際に僕の番組を見てくださっている方も多かった実感があります。

僕のYouTubeもさっきお話しした番組の再開と同じような感覚で、なんだか驚いています。始めた時は、まさかこんなに多くの方に興味を持ってもらえるとは思っていなかったですから。

最初にキャンプ関係でメディアに出始めた時は、単純にキャンプが好きで、「キャンプへ行って、好きなことをしてお金もらえるなんて最高じゃん！」と思っていました。今の状況って不思議ですよね。だって僕は「ヒロシです……」というネタをやっていたのに、今となってはキャンプ芸人としての需要のほうが明らかに多くなってきていますから。これももちろん意図してなかったこと。なんだか……やっぱり、ただただびっくりですね。

 ――キャンプ芸人として注目される今の状況はどう感じていますか？

 　うれしいという感情ももちろんありますが、いろいろな思いがあります。注目されると、僕への意見そのものの数も多くなってくるので……。YouTubeにしろTVにしろ、基本的には喜んで見てくださっている好意的な方たちが多いですが、そうじゃないこともあるので複雑な感情ではあります。「注目されるというのはこういうことなんだな、楽しいことばかりではないんだな」というのを痛感しています。

――では、キャンプについて。ヒロシさんのキャンプにおけるこだわりを教えてください

 　無駄のない装備。その中に美しさを感じます。「無駄なものがない」と言いながらも実際は無駄なものを持って行ったりするんですけど、そこにはしっかりとした理由があるんです。数あるメーカーの道具を実際に使ってみて、「これはいる、これはいらない、これはこう使うといい……」というふうに、僕のキャンプの装備はいわば断捨離のようなことを繰り返しながら今に至っている感じです。基本的にはバッグ一つでキャンプへ行くのですが、そこに“無駄なものをもっていかない美学”がありますね。

 ――ヒロシさんがキャンプをしていて幸せを感じるのはどんな時ですか？

 　細かくいっぱいありますが、やっぱり四季ですね。日本には四季があって、それでキャンプの様子も全く変わってくるんです。季節に合わせてキャンプの道具も、服装も、景色も変わる。例えば今の時期（取材は10月中旬）だと実はもう紅葉に入りかけなんです。今日も「ぼっちキャンプ」のロケをしてきたのですが、木々が少し色づいてきていて。その葉に日が当たっている様子に「ああ、いいな」と思いました。

　春先だったら芽が出てきて桜もあって、夏になったら青くなって。秋は紅葉があって、それも枯れてくる。冬になると葉っぱが落ちて、そしてまた春になると芽が出てくる……。キャンプは、いっときではありますが、その四季それぞれの景色の中で寝泊りをして、ご飯を食べて、ダイレクトに自然そのものや四季を肌で感じることができる。そういった時に「あぁ、いいなぁ」と思います。

 ――最後に、番組をご覧になっている方、そしてこれからご覧になる視聴者の方へメッセージをお願いします

 「ヒロシのぼっちキャンプ」は僕がキャンプをするだけの番組で、道具を見せたり僕なりのやり方を見せてはいますが、それはあくまでも僕のやり方。「キャンプはこうやるんですよ」というようなハウツーものをやっているつもりはないです。ただ僕がやっているキャンプを見てもらっているだけ。なので、“キャンプをする人にとって参考になる番組”というわけではありません。普段からキャンプを楽しんでいる方は、番組を見ながら自分に合うところを見つけたり、要所要所で「俺だったらこうやるな」とか「俺もこうだわ」とか、いろいろと自分のキャンプに当てはめながら楽しんでいただきたいですね。

　キャンプをしたことがない方でも、この番組ではゆったりとした自然の映像を見ることができますし、ちょっとした旅に出ているような、そういう疑似体験を楽しめると思います。ぜひ自分にあった見方をしていただけたらうれしいです。