
バラエティー
9/27(土)後9時より放送の土曜プレミアム「タイムレスマン」では、4月に始動したtimeleszの冠番組が早くも全国ネット・ゴールデンタイムに進出し、三重県・伊勢神宮を目指す「東海道中!脱落旅」の模様をおくる。放送に向けて総合演出の当麻晋三ディレクターが取材に応じ、ゴールデンSPの見どころやメンバー一人ひとりの成長、timeleszが持つ「男子校の休み時間」のような自然体の魅力について語った。
——ゴールデンSP放送にあたって意識した点を教えてください。
番組は今もまだ始まって5ヵ月程ですが、特番のお話をいただいたのも6月頃で、3回程しかメンバーと会っていないタイミングでした。企画もしっかり「これならいけるぞ!」というものがなく、ペットボトルで遊ぶとか、いろいろな要素は少しずつできていましたが、そういう中で2時間SPを作るというのは相当なチャレンジだったんです。ヒットコーナーがまだない中で何ができるのかと考えた時、かっこいい8人で旅に出るのはどうだろうかと。ただ、この番組での8人はヘンテコなノリが似合うんです。男子校みたいと言いますか。普通に行くだけではなく仕掛けを作りたいと考えた結果、目的地に全員では行けないのはどうかと、途中いたるところでメンバーがリタイアしていく「脱落旅」になりました。
——「脱落旅」になることはtimeleszの皆さんへ伝えていなかったとか
知らない方が彼ららしいリアクションをしてくれるだろうと思いました。いろいろ試してきた中、何も知らずにその場で瞬発的にやる方が面白いメンバーが多いなと。バラエティに慣れていないメンバーが多いのもあって、事前に教えすぎるとリアクションが鈍ってしまうんです。彼らの「素っぽさ」を大事に考えているので、そういう方針でやっています。
今回の旅では西の方へ行くこと、東京タワーで撮影開始ということだけ伝えていました。当日の朝渡したのも、「朝○時オープニング、夜○時終了」というスケジュールと、「ゴールデンおめでとうございます。今日も楽しく頑張りましょう」と抽象的なことしか書かれていない台本だけ。それを楽しみにしてくれるメンバーもいれば、不安になるメンバーもいて、特に(佐藤)勝利さんは楽屋で「今日は何をやるんだ」と不安そうでしたね(笑)。キャリア15年ですから、「もうちょっと教えてくれよ」と思う気持ちも分かります。一方で猪俣(周杜)さんなんかは「何でもOKです!」というスタンスで、そんなふうにメンバーによって反応が違うのも面白いですよね。でも、始まったら皆さん楽しくやってくれました。
——そんな「脱落旅」の見どころは?
誰が脱落するかは言えませんが、「やっぱりこの人が脱落したか」というのもありますし、「この人が脱落しちゃったの?」というのもあります。脱落した人たちの頑張りにはぜひ注目していただきたいですね。一方で残った人たちは、「あいつがいないと落ち着くな」とか「広くなった」とか、最初は軽口を叩くんです。でもしばらくすると「あいつ大丈夫かな」とか「いないのが寂しい」という空気になり、それがすごくかわいらしい。戻ってきた時はわーっと盛り上がって、「8人で完全体」という姿が非常にほほ笑ましく見えました。それから本当に分刻みの旅だったので、例えばあるメンバーの寝癖を直せないままロケをする、みたいなことも。ファンの方が喜んでくださるシーンかなと思います。
——レギュラー放送も踏まえた上で、新メンバーの寺西拓人さん、原嘉孝さん、橋本将生さん、猪俣周杜さん、篠塚大輝さんの印象や成長について教えてください
視聴者の皆さんもそうだと思いますが、将生さんの変化に一番びっくりしています。最初は消極的なのか、斜に構えているのか分かりかねる部分がありましたが、「反省会」という企画にして投げかけたのをきっかけに大きく変わって。多分、彼は様子を見ていたんだと思いますが、「様子見している時間はないぞ」という雰囲気になりました。(菊池)風磨さんが「全力でやるんだぞ」というのを常々背中で見せてくれているのもあると思いますね。先日放送された「そんなに言うならやってみましょうかマン!」では、もう最初の彼とは全く違うところまで行き着いています。僕らも楽しくなって、彼がそうなるようにいろいろ仕向けたりもしています。
原さんは基本的にあのまんまですが、意外と「あれ、大丈夫でしたか?」とか気にして言ってくるのが原さん。意外と裏では繊細なところが良いんです。「明るい原さんが好きなので、ザキヤマさん(山崎弘也)みたいなイメージでやってほしい」と話したりしています。火がつくと一番勢いがつく人ですから、まだどうするのが正解かを手探りしている象徴が原さんかなと思います。
篠塚さんには将生さんと同じくらいびっくりしています。まだ大学生なのに、なぜこんなに面白いのかと思うほど。最初はボソボソとツッコんでいて、編集しないと気付かないボリュームでしたが、ものすごく的確なツッコミをしているとディレクター陣が気付き、「しのがすごく面白い」と話題になりました。だんだん打ち解けてきたのか、今は完全に自信を持ってツッコむようになったと思います。彼は本当にお笑いが好きで、現場では風磨さんに次ぐお笑い要素というか、面白いコメントを言うのが篠塚さん。めちゃくちゃやる気があるし、貪欲だし、その上MCも落ち着いていてうまいです。末恐ろしい23歳ですね。
猪俣さんとは、実は2人きりで打ち合わせをしたことがありません。他のメンバーとは「こういう感じだけどどう思う?」「次はこういうことをやりたい」など話すこともありますが、猪俣さんはその次元を超えていると思っていて。初回に一度だけ、私物を持ってきてもらう企画の打ち合わせをしたんですが、その時の受け答えで「このままでいいな」と。天才は天才のまま、「こうしてほしい」とか言わない方が面白い。絶対どんな時でも球が来たらホームランを打ってくれると信頼しています。
寺西さんについては、まだ少しつかみきれていない印象です。前向きだし積極的で、面白いことをやりたいという意識は強いけど、まだどうやったら面白くなるかを探っている段階なんだと思います。番組のポスターに「もっとかっこいいやつがいい」と言ったり、料理企画でかっこよく仕上げようとしたり、男前なポジションを守ろうとしていますが、そこで失敗してみんなにツッコまれた時、一番振り幅があって笑えるのが寺西さん。だから僕は、とにかくかっこいいことをやってもらえればいいのかなと思っています。かっこいいのを崩していこうとは思いませんが、勝手に崩れていくはず。伸び伸びやってほしいですね。
——続いて、先輩メンバーの佐藤勝利さん、菊池風磨さん、松島聡さんはいかがでしょうか?
勝利さんは普段お兄ちゃんみたいに見守ったり茶々を入れたりしていますが、急に自分がスポットライトを浴びたり、自分のところにボールが来た時の反射神経がすごい。キャリアもありますし、やっぱりお笑いが好きなんだろうと思います。しょんぼりしたり、ブチ切れたり、いろんな方法でその場の正解を出してくれるんです。でも天然なところもあって、今回のようにスケジュールしかないのを見て不安になっていたりするのが愛くるしいんですよね。
松島さんは周杜さん寄りの天才肌で、爆発力がすごい。彼が流れに乗ると、誰よりも面白いんです。初回放送でクジ引きをしてMCを決めた際、松島さんのMCがすごく面白くて、あれで番組の流れができたと思っています。何事も松島さんから始まると勢いがつくので、欠かせないキーマンですね。ゴールデンSPの前に放送する「相葉◎×部」(9/27(土)・後4時30分)にも前哨戦で出てもらって、そこでもすごく頑張ってくれました。
風磨さんはもうなんとも言えない……すごい人です。気持ちなのか、魂なのか覚悟なのか、最初から別格でした。初めてお話した時も「何でも言ってください」と言われて、活躍するスターが会ったこともないディレクターにそんなことを言ってくれるなんて、すごいなと思いました。初めてのロケで腹筋運動を8人で合計450回達成できるかという企画をした時、途中で「達成できないかも……」という空気になり、「減らそうか」と相談したら、風磨さんは「減らさない」と言って、残りの141回を彼一人でやり切りました。度肝を抜かれましたね。他のメンバーも、僕たちスタッフも、「もっとギアを入れないと、風磨さんに置いていかれる」という空気になりました。今は本当にスタッフみんなtimeleszのことが好きで、「タイムレスマン」のことが好きで、少人数で予算も少ないなか全員が頑張っています。それは全部、風磨さんの覚悟や魂を見せられたからかなと思っています。
——timeleszのグループとしての魅力や強みはどこにあると感じていますか?
月並みな言葉かもしれませんが、男子校の休み時間のような8人なんです。収録中も休憩時間も、ずっとあの感じです。最初に会ってそれを見た瞬間、僕も大好きになりました。かっこつけていないんですよね。もちろんかっこいいんですけど。
——そんなtimeleszを「タイムレスマン」でどう見せていきたいですか?
8人がわちゃわちゃはしゃいでいるのが1番楽しいんでしょうね。先輩の3人がもともとそうだったんだと思いますが、そこに人数が増えて、悪ガキたちの相乗効果が生まれているのかなと。
企画としては、何にせよ初めての企画の時に大盛り上がりするんです。初めてするゲームでは大盛り上がりだけど、2回目、3回目以降は「あれのことね」と大人の顔に (笑)。それはそれで面白いから良いのですが、きっと一生新しいおもちゃで遊ぶ場所を提供して、「今日はなんだ?これはなんだ?」となると、彼らの良さが輝くのかなと思っています。
【放送情報】
土曜プレミアム「タイムレスマン」
9/27(土) フジテレビ系 後9時~11時10分
出演:timelesz(佐藤勝利、菊池風磨、松島聡、寺西拓人、原嘉孝、橋本将生、猪俣周杜、篠塚大輝)