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【インタビュー】「タカラのびいどろ」で共演の岩瀬洋志×小西詠斗のお互いの印象は?

ドラマ 2024.07.14

 人気BL漫画のドラマ化「タカラのびいどろ」で共演中の岩瀬洋志さんと小西詠斗さんにインタビュー。岩瀬さんはクールだけど世話焼きな大学3年生・宝を、小西さんは宝を慕って福岡から上京してきたピュアな大学1年生・大進を演じる。作品への思い、お互いの印象を和気あいあいと語ってくれた。


――最初にこのドラマのオファーが来た時、どんなことを感じましたか?

小西 とてもうれしかったです。でも僕はBL作品に触れたことがなかったので、少し不安はありました。でも、原作を読んでみたらすっと物語に入り込めたし、すごく読みやすくて、シンプルに人と人との物語として楽しめたんです。大進という役をどう演じていこうかと楽しみで、ワクワクしました。

岩瀬 最初は、撮影が楽しみだなと思いました。ただ、僕もBL作品を見たことがなくて。台本と原作漫画を読んで徐々につかんでいったんですけど、宝と大進の関係性をどう演じればいいのか、現場に入るまでは全然分からなかったんです。撮影が進むにつれて、慣れていった感じです。

――ご自身の役を演じる上で心がけたこと、大切にしたことを教えてください。

小西 このドラマは大進が成長していく話だと思ったので、10話を通して成長する大進のグラデーションをどう作っていくかを考えて、台本を読みながらポイントになるところを固めていきました。今まで演じてきた役の中でも大進はすごく難しいと思いました。かわいくておっとりしていてマイペースなんですけど、芯が強い。それをどうすれば表現できるのか、初めの頃は苦戦したんです。大事なところでは、ちゃんと相手の目を見てしっかり話して、マイペースな部分はゆっくり話をしたり、会話ではワンテンポ遅く、ノッキングを起こすような話し方を意識しました。あと、福岡出身の大進は上京してきたばかりで博多弁を使うので、それをどう体になじませるかを考えました。

――博多弁はかなり練習されたのですか?

小西 そうですね。僕にとってなじみのない話し方なので、方言指導の方に丁寧に教えていただきました。プライベートで話していても自然と博多弁が出てきた時は、うれしかったです。

――岩瀬さんはいかがですか?

岩瀬 宝のことは理解できる部分もあったし、自分自身の中に入ってきやすかったです。演じる上で宝のセリフって、普段しないようなしゃべり方とか言葉遣いだと、実感がこもらずにニュアンスで言ってしまうことがあって。そうならないために、自然体を心がけるようにしました。お芝居をする上では、自然に演じることが一番大変だったし、最後まで気が抜けませんでした。

小西 宝のセリフは難しかったよね。実際に、宝みたいなしゃべり方をしている人は、あまりいないと思うし。

――岩瀬さんは、宝のどんなところが理解できるのですか?

岩瀬 繊細な部分です。ぶっきらぼうでクールと思われがちだけど、その裏側には何があるのか、そこを楽しみに観ていただければ。優しい人の、その優しさの裏に何か“傷”を抱えているんだろうなと感じられることがあると思うんです。宝には、そういうところがあって。宝って、実は心に深い傷のある人なので…。

小西 宝の“心の傷”を大進が一番に気づいて理解してあげるのが、いいんだよね。

岩瀬 そうなんだよ!

――小西さんは、ご自身と大進が重なる部分はありますか?

小西 おどおどしてしまうところとか、マイペースでゆったりしているところは近いかなと思います。でも、大進って純粋過ぎて危なっかしさもあるんです。僕はそこまで純粋ではないと思うし、そんなに自分と似ているとは思わなかったですね。

――ドラマの中で宝と大進は先輩・後輩という間柄ですけど、実際には小西さんが年上で岩瀬さんが年下です。普段のお二人の関係はどんな感じですか?

小西 洋志が、撮影が進むにつれて同い年みたいな感覚になってくれたので、嬉しかったです。

岩瀬 詠斗くんのことは先輩としてリスペクトしてます。でも、詠斗くんは気を使われるがあまり好きじゃないと言ってくれたので、同い年の感覚で仲良くさせてもらってます。

小西 そうそう。気を遣われたくないからね。

――お互いの印象をお聞かせください。

岩瀬 詠斗くんはクールな人かと思っていたんですけど、実際に話してみたら、かわいくて。あと、今回の撮影で詠斗くんが子役の子と話す時にいつも子供の目線に合わせて話しているのを見て、とてもいいなと思ったし、心が温かい人なんだなと。そういうことができる人って、実はなかなかいないんですよ。詠斗くんみたいに、どんなところでも優しくいられるのは、素晴らしいです。

小西 ありがとう! 僕から見たら、洋志はすごいですよ。スーパー20歳。いろんなことに気を遣えて視野が広くて、賢くて、しっかりしてる。僕の周りでは見たことないぐらい、すごい人。なのに、子供っぽい一面とか恥ずかしがりやな一面もあるし、ギャップが大きくて人を惹きつける才能があるよね。

岩瀬 マジですか!? うれしい!

――撮影を振り返って、印象に残っているシーンを教えてください。

小西 撮影期間中、天候に恵まれなくて。約1ヶ月の撮影だったんですけど、2日に1回は雨降っていましたね。そんなことある!? っていうぐらい(笑)。

――登山サークルに所属する宝と大進が山登りをするシーンもありますが、その撮影は大丈夫だったんですか?

岩瀬 雨が降りました。

小西 そうそう。ザーザー降りで、テントで雨宿りしながらの撮影になっちゃって大変だったよね。

岩瀬 あの時の雨は、ヤバかった! 

小西 あと、僕にとって印象的だったシーンは、宝が大進の家に突然来るところですね。それまでは宝が自分の感情を分かりやすく表したことがなかったんだけど、ハッキリと宝の気持ちが見えて行動に出た場面でもあって。宝って、照れ屋だから。

岩瀬 そういうところに、宝のかわいい一面が出てるよね。

――ますます活躍の場を広げていくお2人ですが、今後の目標を教えてください。

小西  僕は、これからもずっと、お芝居をしていけたらと思っています。

岩瀬 僕もこれからも俳優業を続けていきたいですし、モデルの仕事も頑張りたいです。

タカラのびいどろ
BSテレ朝 毎週㊊後11時24分~11時54分
tvk 毎週㊊後11時30分~深0時 ほか
©鈴丸みんた/新書館©「タカラのびいどろ」製作委員会

撮影/藤本和史 取材・文/伊沢晶子

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