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【インタビュー】「GO HOME」前半のクライマックスへ! 大島優子「芝居というより感情が持っていかれた」

ドラマ 2024.08.01

 身元の分からない遺体の身元を探って遺族の元へ帰すヒューマンミステリー「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」(日テレ系・毎週㊏曜9時~)。4話(8/3㊏放送)は、主人公・三田桜(小芝風花)の相棒である月本真(大島優子)に重要な展開が。真は、探し続けた恋人・小田切慎一(福田悠太/ふぉ~ゆ~)の行方を突き止めることになる。ドラマ前半のクライマックスとなる4話を前に、大島優子がインタビューに答えた。

――月本真を演じていて、共感できるところはありますか?

 本読みの時に、役柄についてプロデューサーや監督にご相談してみたら「そのままでいいです」と言われたんですよね。真は人物相関図なんかで「クール」「沈着冷静」と紹介されていて、私自身は自分のことをクールだとは全然思っていなかったんですけど。でも、いざやってみたら案外しっくりきて、“ああ、私ってクールなんだ”と思いました。

 真は大人な落ち着きがあってロートーンで、でも普段の生活の中でテンションが上がる瞬間もあるし、という感じ。真をやってみて“私って意外と大人なんだな”じゃないですけど、自分にはこういうロートーンなところもあるのかと改めて知りました。

――バディの桜とは、1話から山登りのシーンもありましたね。撮影はいかがでしたか?

 山の撮影の時は、私も風花ちゃんもズッコケていました。斜面で雨降らしで撮影していたので地面が濡れていて滑ったりとかで。コケちゃったねって2人でケラケラ笑いました。風花ちゃんとは、いつも何かあるごとに目を合わせて2人でずっと笑っています。撮影が進むなかで、自然とバディ感が育ってきているかなと思いますね。

――桜と真がキックボクシングをするシーンも毎話の定番になりそうですね。クランクイン前に練習されたんですか?

 私は撮影に入る前に1、2回練習して、後は現場で指導を受けながら。風花ちゃんは普段から通っているジムでも練習したって言っていました。

――スポーツ万能の大島さんは指導の先生に褒められたのでは?

 それが全然。かつての動ける大島優子はいないんですよ(笑)。一生懸命頑張っています、って感じです。

――身元不明人相談室のわちゃわちゃ感が楽しいです。撮影の合間はどんな雰囲気ですか?

 皆さん、キャラクターそのままな感じがします。私と風花ちゃんはずっとおしゃべりしているし、戸次(重幸)さんは目の前にある知恵の輪をずっとやっていて、半海(一晃)さんはペン回しをずっと練習しています。役柄で必要だけど、ペン回しを人生で一度もやってこなかったんですって。(吉田)鋼太郎さんは、だいたい目をつぶって座っておられます。

――吉田鋼太郎さんは出演発表時のコメントで、大島さんのことを「ご一緒させて頂きたいと思っていた」と。

 すごくうれしかったです。お噂はかねがね聞いていて、いろんなアドリブというか遊びをしてくる方だということだったので、用心しなきゃと思っていたんですけど(笑)。実際にご一緒してみると、本当にめちゃくちゃ“仕掛けて”きてくださいますね。鋼太郎さんぐらいになるとセリフも何通りもの言い回しがあるから、毎回変わって出てきて。すごく勉強になりますし、それによってこちらの芝居も変わったりするので、芝居でのキャッチボールが変わっていくのが面白いです。さすがだなと思います。

――真に思いを寄せる捜査一課刑事の手嶋淳之介役・阿部亮平さんの印象はいかがですか?

 阿部くんは本読みの時に、みんなの前で「真さんに思いを寄せる役なので、真さんのことを支えられるように頑張ります!」って言ってくれたんですよ。で、本当に支えてくれています。これはもう絶対どこかで言おうと思っていたんですけど、クイズ番組に一緒に出た時、お菓子を食べていて、自分のアレルギーの原因物質が入っていることに、口に入れた後で気づいたんですね。「あ、やばい」って焦っていたら、阿部くんが収録中なのにさっとその場からいなくなって、いなくなったと思ったらメイクさんにティッシュをたくさんもらって戻ってきて「ここに出してください!」みたいな。おかげで大丈夫だったんです。

 役柄の通り、宣言通りに支えてくれています。真と手嶋の間がどうなるのか、私も分からないんですけど、楽しみに見てもらえたらと思います。

――4話はドラマ前半の山場で、真にとっても大切な回になりますね。

 そうですね。桜はご遺体というか亡くなった人のことに熱が入るタイプなんですけど、真はご遺族の方に寄り添っていく。どうしてそうなっているのか、4話で真が経験したこととしっかり結びつくようになっています。

――4話の撮影にはどのように臨みましたか? 何か特別な準備などはされましたか?

 準備はしてないですね。台本を何度読んでも、どう考えても、婚約者の身に安否不明になるような出来事が起きて……っていうのは、やっぱり私も結婚しているから、もう今でも泣きそうになっちゃうし。それぐらい感情が動かされるものだったから、あえてあんまり触れないでおこうと思っていました。あるシーンの撮影では段取りからつらすぎて、テストで泣かないようにするのをなんとか頑張ってみますっていうぐらいな感じでした。芝居とかっていうよりも感情がやっぱり持っていかれましたね。

――3話ラストで、真の恋人・慎一役をふぉ~ゆ~の福田悠太さんが演じていたことが明らかになりました。共演のご感想は?
 
 福田さん、初めてお会いしたんですけど、すごくいい役者さんだなと感じました。一番最初に撮ったシーンが、慎一がすごく“落ちている”シーンで。福田さん演じる慎一が心を閉ざしてちょっと病んでしまっているっていうのが、隣にいてすごく感じられて、それがあったから、他のシーンが私の中でどんどん作られていったんですよね。

 2人の関係性って実はこうだったんだろうなとか、未来はこうしたかったんだろうなとか、きっとこんなデートもしたのかなっていう想像をかき立てられるようなお芝居をしてくださったので、それ以降のシーンにすごく感情が入りやすかったです。そういうふうにインスパイアをくださって、本当にすばらしい役者さんだと思いました。

――4話の放送に向けて、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

 4話は、13年前から真が抱えてきたものが明らかになります。私としては、本当になかなか向き合いづらい過去だったんですが、それでも乗り越えて、またここから新しいスタートを切ろうと思えるような、真がそういう機会を与えてもらえた大事な4話です。

 このドラマが、見てくれた皆さんの活力になれたらうれしいですね。真と一緒に背中を押されたような気持ちになってもらえたらいいなと思います。まだ中盤ですが、ここから最終話まで、桜と一緒に、さらに息の合ったバディを作っていこうと思っているので、ぜひ最後まで見守ってください。

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