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【インタビュー】初回直前「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」主演・小芝風花「人を“濃く”知る姿勢、見習いたい」

ドラマ 2024.07.12

 7月13日㊏スタートのドラマ「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」(日テレ系・毎週土曜9時~)に主演する小芝風花が、自身が演じる三田桜のキャラクターや、桜のバディ・月本真を演じる大島優子の印象、ドラマの見どころなどを語った。TVstationでは15号の誌面にもコメントを掲載したが、ここでは、脚本を読んで感じたことや撮影が楽しみなシーンなど、本誌で紹介しきれなかったQ&Aをお届けする。

――本作のために、クランクイン前に準備したことはありますか?

 桜は、“名もなきご遺体”の身元を突き止めて、ご家族や大切な人の元へ帰す「身元不明人相談室」という部署で働く捜査官。身元不明人相談室は、警視庁に実在する部署がモデルになっているので、準備ということでもないですが、その公式サイトは拝見していました。

 サイトには亡くなった人の着ていた洋服の写真や似顔絵が載っていたりして、こうやって向き合っていくんだなと感じたり、でも、この似顔絵に描かれた人はもうこの世にいないんだなと思って何か、不安になるような気持ちがあったり……。

 この人たちがどうか、ご遺族の元に帰れるようになってほしいと思いました。と同時に、ドラマでは、亡くなった人が何を思い、どんな生活をして、どういう人生を生きてきたのかというところまで寄り添うことになるので、それってすごく怖いことでもあるし苦しいことでもあるんだろうなと思ったりしました。

――本作に携わったことで、人が亡くなった事件の報道に接したときなどに、感じ方が変わりましたか?

 報道されている情報だけを見て、これは多分こうに違いないと決めつけるのは違うんだろうなという思いにはなりました。人が考えていることとか、人と人との関係性って外から見えるものと実際は違うことがあると思いますし、亡くなった人ならなおさらですよね。時には「死人に口なし」で都合よく変えられてしまうこともあるでしょうし。

 桜たちみたいに、亡くなった人に寄り添おうとする人が現実にもきっといるんじゃないかと思いますが、それはやっぱり、かなり難しいことでもあると思うんですよ。どこまで追求しても「これが正解です」と言ってくれる人がいるわけではないですから。

 今ってSNSが普及して、(意見や感情を表す機会は増えているものの、オフラインでは)人と人とのつながりが薄くなっているのかもしれないけど、桜ちゃんは人と“濃く”つながろう、人を“濃く”知ろうとするので、見習わなきゃいけないなと思うところはありますね。

――桜と小芝さんご自身で似ているなと思うところは?

 相談室は基本的に「事件性なし」と判断されたご遺体の身元を調べるんですが、桜は何か引っかかりを覚えたら、あっちこっち回って、何か見落としているものがないか、とことん調べます。自分の直感を大事にしているタイプ。

 私もわりと直感型ではあると思います。この人どうも引っかかる、という負の直感が後々やっぱり当たってしまうということはあって(苦笑)。でも、学生のときに、同じ教室にいるけど違うグループにいて「多分この子とは仲良くなれないな」と遠目に見ていた子と、今は大親友だったりする。その人のことを深く知ると、違った顔も見えてくるものですよね。お互いグループでいる時と、1対1で会っている時でまた違ったりもするし。直感は直感で大事ですけど、その人を深く知ることもすごく大事だと思います。みんながネガティブなことを言っているから、その人には近寄らないとかじゃなくて、自分にとってどういう人か。そういう判断にしたいなと思ったりします。

――今後、撮影を特に楽しみにしているシーンはありますか?

 真ちゃんとは10歳差ですが同期という役柄ですし、大島さんもすごく優しくてフレンドリーでオープンな方なので、二人の掛け合いのシーンは遠慮なく楽しくやりたいなと思っています。部署のみんなでわちゃわちゃ掛け合うシーンも楽しみですね。それから、桜にも真ちゃんにも過去にいろいろあって、それがきっかけでこの仕事に就いているというバックボーンがあるので、そこがどういうふうに描かれるのかも楽しみにしています。


 完全オリジナルストーリーなので、視聴者の方も先が読めないと思いますが、私もわくわくしています。どんな人がどういう経緯で亡くなって、どんな思いを抱えていたのか、その人のご家族はどんな気持ちで待っているのか、それぞれのお話があります。こういう作品なので「楽しみに」というと少し不謹慎なような気もしますが、楽しみにしていてください。最後は心がジーンと温まる話になっていると思います。

文/赤坂麻実

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