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【インタビュー】杉野遥亮、初主演の現場で充実感「良い意味で”これがすり減るということか”と」【今夜・後10時スタート「ばらかもん」】

ドラマ 2023.07.12

 今夜・後10時よりフジテレビ系にてスタートするドラマ「ばらかもん」。ヨシノサツキによる人気コミックを実写化した本作は、プライドの高い新鋭書道家・半田清舟(杉野遥亮)が、都会を離れて自分を見つめ直すために長崎県・五島列島に移住。島の元気少女・なる(宮崎莉里沙)を中心に、個性豊かな島民たちに振り回されながら成長していく姿を描いたハートフル“島”コメディだ。GP帯連続ドラマ初主演の杉野が、スタートにあたって囲み取材に応じ、ドラマの魅力や撮影の裏話を明かした。

 

——人気原作ということで、プレッシャーなどはありましたか?
漫画からアニメ化もされた作品ですから、プレッシャーが重くのしかかることはありました。自分で大丈夫なのかと思ったり。でも、現場で自分のできることをするしかない、と頑張るように切り替えるようにして。莉里沙ちゃんの存在にも助けられましたね。たった7歳の小さな女の子が、海に浮きながら一生懸命頑張ってお芝居している姿を見ると、「僕も頑張らないと」と思うんです。そうするとスタッフさんもより頑張ってくれますし、楽しく熱中して作品づくりができていくうちに、プレッシャーは忘れられるようになりました。とはいえ初回放送の今日、朝までは楽しみだったのに、ふと「今日、放送なんだ……!」とドキドキしてきたりもして。皆さんの反応を楽しみに待ちたいと思います。

 

——今作で演じる清舟というキャラクターの魅力は?
子供相手に本気で怒ってしまうところ、自分の感情を出してしまうところなど、人間らしくていいですよね。相手にどう見られるかより、自分の感情で動いているのはステキですし、大事なことだと思います。
清舟は島に行くまで「正解とはこういうものだ」と自分を型にはめて生きていたけど、島に行ったことで壊されて。自分の心に正直に生きるようになり、それが周囲にも認められていきます。原作では「平凡という壁をのり越えようとしたか」というセリフが出てきますが、その人がその人らしく生きていたら、それはもう平凡ではないんだと思わされますね。“ミスター平凡”なんて呼ばれている浩志(綱啓永)もそうですけど、キャラクター1人1人がそうやって気付いて成長し、お互いに作用し合うストーリーでもあるので、楽しみに見ていただきたいです。

 

——1話で苦労したシーンは?
毎シーン苦労しています(笑)。でも不思議なことに、「今、良いシーンだったな」と思うことの方が多くて。撮影前に「しんどそうなシーンだな」と思うことはあるし、大きな山場となるシーンもあるけど、演じている最中はあまり思わないんですよね。1話だと、海に落ちたり崖に上ったりするシーン、ラストに「楽」という書を書くシーンなど、1つ1つ丁寧に演じてこれたと思います。
撮影は毎日がいっぱいいっぱいで、でも充実感もあって楽しいです。良い意味で「これがすり減るということか」と。共演者や監督、スタッフの皆さんの姿を見ていると何だかホっとした気持ちになって、いいチーム感でやっていけている証拠なのかなと思ったりもします。

 

——1話でお気に入りのシーンは?
このもん(作中に登場する漬物)を食べるシーンは良いなと思います。セットでの撮影でしたが、日の当たるライティングをスタッフさんが工夫してくれたりして。僕自身もこう演じたいというお芝居ができましたし。自分の中でお気に入りのシーンです。このもんは砂糖醤油のような味なんですけど、おいしい! おいしいシーンにもなっていると思います(笑)。

 

——書道のシーンはどのくらい練習されましたか?
不思議なんですけど、今回の書道に関しては練習したという感覚があまりなくて。役作りの一環として何かを練習する時は「やらなきゃ」という感覚になりますし、それは当たり前のこと。今回、「ばらかもん」というタイトルを(情報解禁時に自筆で出すにあたって)書く練習がスタートした際、実際に書いてみると、筆の動きがスっと体に入ってきたんです。そこからは、現場でもすごく楽しく書いているだけですね。

 

——木戸浩志役の綱啓永さんが「杉野さんと仲良くなりたい」とおっしゃっていたそうですが
僕自身、誰かと仲良くなるのが得意なタイプではなくて(笑)。でも、作品の話はしたいなと思っていますし、そこから距離を縮めていけたらいいなと思っています。先日の番宣では、「クイズ!ドレミファドン」に一緒に出演しましたが、綱くんの活躍がすごかったですね。イントロドンがすごく得意だったので、その話題でいこうと思います(笑)。

 

——なる役の宮崎莉里沙さんとはいかがですか?
清舟となるは、親子のような、友達のような、一種の恋人のような関係。だからこそ、普段はおしゃべりするタイプじゃない僕でも、目をかけてしまう瞬間はありますね。なるに負けず劣らず元気過ぎるので、時には注意したり教えてあげたりすることもあるけど、それも清舟となるの関係の延長というか。でもやっぱり、その元気さこそなるという役に大事なことですから。残りの撮影も、精一杯なるに食いついていこうと思います。

 

――杉野さんが子供の頃は、どのような子供でしたか?
僕の子供時代はなるに似ていますね。落ち着きがないとよく言われていたみたいです。あちこち行っちゃったり、ご飯の時に座っていられなかったり。1つのことに集中できない子供でした。書道において天才少年だった清舟のように、褒められた経験もなく(笑)。でも、少し大きくなってからはいろんなことに打ち込みましたね。小5からバスケ、中学受験の勉強、もちろん遊ぶことに全力だった時期もありますし。何か一生懸命になれることがないとダメなタイプでした。

 

——最後に、1話で視聴者の皆さんに注目してほしい部分は?
前半と後半で印象が違う気がします。だからこそ最後まで見て、続きも見ていただきたいですね。本当に個人的な推しポイントでいうと、1話冒頭、島のおばあちゃんを演じる鷲尾真知子さんの笑顔がすごく好きです。何だか泣きそうになりました。1番最後のなるにも注目して見ていただけたら。

 

【番組情報】

「ばらかもん」

フジテレビ系 毎週(水)後10時~10時54分

●7/12(水)後10時スタート(初回15分拡大)

 

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