薮宏太（Hey! Say! JUMP）主演のミュージカル『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』の公開ゲネプロが開催された。

　コロナ禍による中止を経て、２年越しの待望の上演となった今作。旧約聖書「創世記」の「ジョセフの物語」をベースに、全編音楽で構成されるミュージカルとなっている。

　12人兄弟の11番目に生まれたジョセフ（薮）は、父に贔屓されたことで残り11人の兄弟に妬まれ、奴隷として売り払われてしまう。エジプトで暮らすジョセフは、持ち前の真面目さで献身的に仕え主人に気に入れるが、主人の妻に一方的に想いを寄せられ投獄されることに。しかし、牢獄でジョセフは”夢を読み解く能力”を発揮。エジプト国王に仕えるまでに登りつめる。そしてある日、かつて自分を売り飛ばした兄弟たちと再会するが…。

　ゲネプロ後の会見で、「２年越しに幕が上がるということで、スタッフ、出演者の夢が詰まっています。明るい光が見えない世の中ですが、少しでも明日から頑張っていこうという気持ちになっていただけたらうれしいです」と感慨深く話した薮。「２年間、いろんなお仕事をする中で頭の片隅にずっと『ジョセフ』を忘れたことはなかった。久々に皆さんとお会いして…ちょっと緊張したかな（笑）。でも最初だけね！」と照れ笑い。「稽古が始まった時に懐かしくて、『ジョセフの世界に帰ってきたな。ここからリスタートだな』と思えました」とうれしそうに語った。

　
　この２年の間、時折楽譜を見返したり歌ったりしていたという薮。「僕がちょっと練習していたのを歌唱指導の方が気付いてくれて『えらい！』と言ってもらえたのはうれしかったです」と話し、「もともとオクターブ下で歌っていた箇所を、準備期間があったのでオクターブ上で歌っています」と成長も明かした。

　薮の父親役を演じる村井國夫は「素直で、作らずにスッと居るでしょ？そこがかわいいですね」と絶賛。すると薮は「僕の褒め言葉、全部書いていてくださいね！」と笑わせた。また稽古中、夕方５時頃になるとキャストみんなで晩ご飯の話をしていたという裏話も。みんなでご飯に行けない分、自身がCM出演するレモラを差し入れたという薮。「飲んだことない」という村井に「ケースであげます！」と返し、和やかな現場の雰囲気も全開の会見に。

　また、舞台への自身の気遣いとして”よく食べてよく寝る”を挙げた薮。「サッカーが盛んな時期なので、４時頃に目が覚めると（テレビを）つけちゃうんですが、なるべく我慢して寝るようにしています」と努力も明かした。

　そして、Snow Manのラウールが薮の母校・早稲田大学に入学したことに触れ、「楽屋で勉強するのは恥ずかしいと思いますが、気にせず（学部の勉強は）自分で黙々とパソコンを開いてできると思うので。何かあったら、中丸（雄一）くんも僕もいますので相談してください！」とエール。しかし「連絡先を知らないんですよ。メンバーの佐久間（大介）とは結構会うので、佐久間経由で聞いておきます」と話した。

　最後は座長らしく、「『ジョセフ』の物語は人を許し、もう１度立ち上がることがテーマの物語。いろんな出来事がありますが、人を許して手を取り合って一歩ずつ歩んでいこうという気持ちになれるように、誠心誠意頑張っていきたいと思います」と力強く話した。

　ミュージカル『ジョセフ』は、東京・日生劇場、愛知・刈谷総合文化センター、大阪・オリックス劇場にて、５月16日まで上演される。