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篠原涼子が主演する、母娘のカタチを問う衝撃作・スペシャルドラマ「愛を乞うひと」(日テレ系)が1/11(水)後9時から放送。娘を虐待することで脆い自分を保っている母親・豊子と、母から虐げられつつもそれでも愛されたいと願う娘・照恵の二役を演じた篠原が、放送に先駆けて行われた完成披露試写会に登壇。作品への思いを語った。
篠原は、「10年前からやりたいと思っていた作品でしたので、この日を迎えられて、皆様に感謝の気持ちでいっぱいです」とコメント。難しかったシーンを聞かれると、「基本的にないと言った方が良いくらい、やりがいがあって、全てが幸せな役でした。照恵にしても豊子にしても、本当にやりたかった作品だったので難しいというよりも“楽しみたい”とそんな気持ちでやらせていただきました。今回谷口監督と初めてご一緒させていただいたのですが、監督は、自分でも知らないような引き出しを開けてくださって。それを理解し、どういう風に演じればいいんだろうと考えている時間は、ものすごく難しかったです」と。監督を務めた谷口正晃も、「豊子という激しく強烈な人物と、照恵という穏やかな人物。対照的な2人を演じていただきましたが、篠原さんはありったけのものをカメラの前で見せてくださって。やりがいはあれども、大変なことだと思うんですけど、篠原さんは作りものの芝居ではなく、本当に豊子と照恵として生きてくれた。かけがえのないものが撮れているなと、とにかく手応えの毎日でした」と、篠原との撮影を振り返った。
また、幼少期の照恵を演じた鈴木梨央については、「照恵(鈴木)を虐待するシーンを撮った時は、終わった後、梨央ちゃんに“ごめんね。本当は、こんなんじゃないんだよ”って言いました。梨央ちゃんも女優さんなので、すごく熱演をされるんです。そのお芝居を見ていてこっちもウルウルしてしまって、“もう一回”ってやり直しになってしまったこともありましたね」と撮影秘話を話した篠原。すると、ステージに鈴木がサプライズ登場し、「ツラい役柄で大変だったんですけど、憧れの篠原さんと体当たりのお芝居をするということが、すごくうれしかったです」と篠原に花束をプレゼント。これには篠原も驚いた様子で、「撮影中、(梨央ちゃんは)本当に泣いて震えてて。この作品で嫌われちゃうかもって思ってたんですけど、今“憧れの篠原さん”って言ってくれたので良かったです。……作り話じゃないよね?(笑)」と。鈴木がうなずくと、ほっとしたような笑顔を見せた。
鈴木は、「篠原さんと体当たりのお芝居を頑張りました。愛し方を知らないお母さんと、愛され方を知らない娘のストーリーです。家族みんなで見ていただいて、“愛する”って意味を話し合っていただけるとうれしいです」と。10年前からこの役を切望していた篠原は、本作に惹かれた理由について「虐待というところにひっかかりました。自分がされていたわけではないですけど、虐待をされているような感じの子たちを見たことがあったので、そういう意味では他人事ではないなと。表現をする側として、何か一つメッセージを送れたらいいなというふうに思っていました」と。最後は、「自由な目で見ていただけたらと思います」と作品をPRした。
【番組情報】
1/11(水)後9時~10時54分
スペシャルドラマ「愛を乞うひと」(日テレ系)
母から虐待を受けて育った主人公・照恵(篠原涼子)は、幼少期の凄惨な記憶を心の奥に閉じ込めて生きてきた。しかし、異父弟・武則(ムロツヨシ)からの数十年ぶりの連絡をきっかけに、最愛の娘・深草(広瀬アリス)とともに過去と向き合う決意をする。優しかった父・文英(上川隆也)の故郷・台湾を訪れた照恵は、母・豊子(篠原涼子・二役)の知られざる真実を聞かされ……。1998年に原田美枝子主演で映画化され、第22回日本アカデミー賞最優秀作品賞ほかを受賞した衝撃作をドラマ化。
原作/下田治美『愛を乞うひと』(角川文庫 刊)脚本/後藤法子 演出/谷口正晃 出演/篠原涼子、広瀬アリス、鈴木梨央、杉本哲太、ムロツヨシ、平山浩行、寺島進(友情出演)、豊原功補、木村多江、上川隆也ほか