スポーツ
ブラジル・ワールドカップ グループC
日本 1対2 コートジボワール
2014年6月14日(土)レシフェ アリーナ・ペルナンブーコ
日本対コートジボワール戦を見るために、ナタールの根拠地から、仲間8人で車をチャーターし、レシフェまで往復した。運転手はポルトガル語しかわからないブラジル人。朝10時に迎えに来る予定だったが、いきなり40分の遅れ。ただブラジリアンタイムとしては良い方らしい。ようやく11時前に出発し、ブラジル北東部の大草原を抜け、途中、簡単なランチをとり、レシフェに着いたのは夕方16時。スタジアムヘは、リオマールという大型ショッピングセンターからのシャトルバスを利用した。リオマールには、在ブラジル日本大使館の臨時デスクもあり、日本人の世話をしてくれていた。聞けば、約6000人の日本人が来るだろうとのことだった。
シャトルバスで約50分。スタジアムに着くと、周辺では、さまざまなコスプレをした日本人サポーターが他国の観客たちと写真をとったり、一緒にボール・リフティングをしたり、海外テレビの取材を受けたりと、そこかしこでサポーター、ファンの交流が盛り上がっていた。サポーターのコスプレW杯があれば、日本の優勝は間違いないというわけか。
友人が企画した「日の丸ハチマキ大作戦」も着々と進んでいた。これは、スタジアムに行く日本人サポーターが、それぞれ数枚の日の丸ハチマキを持参し、中立と思われる地元ブラジル人や他国のサポーターにプレゼントし、彼らを日本のサポーターにしてしまおうという企画である。スタンドでは、日の丸ハチマキをした多くのブラジル人が「ニッポン!」コールに参加していた。日本代表を応援する準備は万端だった。
試合は、前半16分、本田圭佑の鮮やかなゴールで日本が先制した。しかし、その後は、まったくいいところがなく、これまでのザック・ジャパンで、最悪とも言えるパフォーマンスだった。いいかたち、いい時間に先制できたことで、さらに2、3点という気持ちが強くなり過ぎたのではないか。ボールを奪うと、すぐに、前に、前にと真っ正直にボールを進めようとし、それが、ことごとくインターセプトされ、逆襲を受けることになった。この時点で、遠藤がピッチに立っていたら、だいぶ違っていたのではないか。
後半も、日本が1点リードしているものの、形勢は変わらず、コートジボワールの猛攻が続いた。そして、コートジボワールは、後半17分に満を持してドログバを投入。大御所の登場に、スタンドの4万人の観客がどよめいた。
ドログバが入ると、コートジボワールの猛攻に落ち着きが加わり、日本のピンチはさらに広がったように見えた。
そして、後半30分、右サイドからの低く、速いクロスに合わせて、ヘディングシュートを決められる。さらに、3分後、まるで1点目のリプレイかのようなシーンが再現され、日本はついに逆転された。
結局、攻撃サッカーを身上とする日本が放ったシュートは7本(内、ゴール枠内は4本)。前線の岡崎、香川、大迫のシュートは0本だった。本田ががんばりすぎると、得てしてこうなる。ザッケローニ監督はどう対処するのか。
日本の次の試合はギリシャ戦。ともに初戦を落とした者同士の戦い。負ければ、ブラジルW杯の終わりを意味する。日本のサポーターはさらに増強するはずだ。2戦目、3戦目を応援するために、ブラジルに向かっている仲間も多い。日本代表が、サポーターのがんばり、期待に、応えてくれることを祈る。