映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』の完成披露先行上映が開催され、山田涼介（Hey! Say! JUMP）、寺田心、内野聖陽が登壇した。

　現在公開中の『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』との２部作となる今作。主演の山田は「原作ファンの自分としても、エドワード・エルリックを演じた自分としても、内容を知っているのにうるっと来た自分がいて、初めての感覚を覚えました。それくらい思い入れの強い作品だと思いましたし、撮影が終わって２年という月日をかけて監督、スタッフさんが仕上げてくれたことに感動したんだと思います」と手応えを見せた。

　プライドを演じた寺田は「（撮影では）想像できないものを想像するのは難しかったけど、映画の中でうまく表現されていて、すごいなぁって思いました」と笑顔でコメント。すると山田が「かわいいでしょ～？うちの心かわいいでしょ～♡」とデレデレ。撮影から２年ぶりに再会で、身長が約20cm伸びて声変わりもしたという寺田に、山田は「撮影の時は『山田さん、卓球やりましょうよ―』ってかわいい感じだったんですけど、２年の月日を経て”寺田心さん”って感じになっていて」と驚きの様子。しかし、寺田が話すたびに「しっかりしてるねぇ～」と終始ニコニコだった。

　内野はエドの父・ヴァン・ホーエンハイムとホムンクルスの“お父様”の一人二役だけでなく、フラスコの中の小人の声なども担当。山田が「内野さんの楽屋が隣で、常にいろんな声が聞こえてくるんです。声の調整、どのトーンでやればいいのかと楽屋でやられているのを隣でずっと聞いていたので、負けてられないなと。僕も気合いを入れて、いい刺激をもらっていました」と裏話を明かした。すると内野は「フラスコの中の小人は楽しかったよ。あれでスピンオフをやりたいくらい」と笑顔。山田が「監督、聞いてますか～？（笑）いいキャラクターでしたよね！」と返し、会場は和やかな空気に包まれた。

　撮影中のエピソードでは、これまでの舞台挨拶でも話してきた筋トレの話題に。「鍛えている目の前で、心くんは卓球をしてました」と山田が話すと、寺田は「筋トレ道具が撮影現場にたくさんあって、プロテインがズラーっと並んでいて、本当にジムみたいで。ぶら下がる筋トレの機械にぶら下がってみたんですけど、まだ力がなくて、全然ダメでした（笑）」と振り返った。

　さらに、山田の魅力を問われた内野と寺田。寺田は「山田さんに額を掴まれるシーンがありましたが、気迫がすごくて！マネージャーさんに『本当にヤバい』ってずっと話してました。本当にカッコいいんですよね！見られると本当にダメです(笑)」と力説。「心さん、ありがとうございまーす！」と山田が寺田に一礼すると、会場からは笑いが。そして内野は「彼はとても『ハガレン』の世界観を愛していて、『この作品を良くしたい』という熱い思いと、覚悟と使命がある。口に出して言わないけど、背中から共演者みんなに醸し出している。そこが立派だと思ってみていました。作品愛がすごくてステキでしたよ」と絶賛。続けて「中性的な魅力を持っているので、山田くんが演じると妙に色気がある」と内野のべた褒めに、山田は「非常に恥ずかしいです」と照れ笑いを浮かべた。

　また６月19日が”父の日”ということで、作中で父親役を演じた内野に、山田と寺田からサプライズで手紙をプレゼント。寺田は「内野のお父様へ」と読み出し、「内野さんのようにいろいろな役を演じられる俳優さんになれるように頑張ります」と手紙を読み上げると、内野が「よく出来ました！」と称賛。

　山田は「ちょっと長くなりましたが…」と言いながら「クソ親父へ」とエドの口調で読み出して、内野が「ははっ！」と爆笑。「ホーエンハイムとエドの関係を作り上げるのは、絶対に難しいお芝居になるだろうと撮影前には不安もありましたが、内野さんが優しく、強く、まるで本当の親子のように接してくださったおかげで、デコボコな原作通りの親子を演じられたと思います。共演させていただけて幸せです。ステキなクソ親父でした。この先もずっと、芸能界の尊敬する父として慕わせて下さい。生意気な息子より」と、山田は愛情がたっぷり込められた手紙を丁寧に読み上げた。一方で、「本当はもっと長かったんですけど、これ以上長いとお客さんが飽きちゃうと思って…(笑)」と思いの深さも吐露した。

　今作のラストカットにはこだわったという山田。「１回クランクアップしたんですが、その後に監督に『別日で撮り直したい』と（お願いして）。日の当たり方１つで全然見え方が変わるから、もう１日ラストカットを撮りに行った。だから僕、この映画で２回クランクアップしているんですよ。それくらいこだわりにこだわり抜いたラストカットになって、自分としては満足しています」と自信を見せた。

　最後は「完成して、お客さんに僕たちが育て上げた映画が届くということで、正直僕から言うことは何もなくて。ただ一つ、「見て、楽しんでほしい」この一言に尽きると思います」と山田が締めくくった。

　映画『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』は６月24日公開。『復讐者スカー』は、現在大ヒット上映中。