堂本光一と井上芳雄のW主演ミュージカル『ナイツ・テイル-騎士物語-』の初日公演が本日、大阪・梅田芸術劇場で開幕した。スタッフに新型コロナウイルス陽性者が確認され７日～12日の公演は中止となったが、本日無事に初日を迎えた。

 カーテンコールで、主演のアーサイトを演じた堂本光一は「初日が今日となりましたが、こうして無事に幕が開けられたことをまず皆さんに感謝いたします」とコメント。続けて「もちろん初日からの中止になった公演を楽しみにしてくださった方々がいらっしゃるかと思います。その方々にお見せできなかったのは残念ですが、井上芳雄くんをはじめ素晴らしいキャストとこうして今ステージに立てることを、心からうれしく思っています」と喜びを語った。

 同じく主演のパラモンを演じた井上芳雄は、フィナーレの最中に汗でマイクが故障するハプニングが。「本番ってやっぱり汗をかいて、なんて楽しいんだろうって（思いました）。本当に皆さんに感謝申し上げます」と力強く話した。さらに「とにかく今日１日を無事に過ごすことだけを考えて、積み重ねていけばいいと思ってるよね、光一くん？」と井上が見つめながら話しかけ、堂本が「そうだよ」と照れながら返す仲の良さも見せつけた。

 エミーリア役の音月桂は「劇場に来ることはかなわなくても、それぞれの場所から熱いエールを寄せてくれる皆さん、そして元祖・脱力系騎士の光一さんと芳雄さん、大好きなカンパニーと一緒にこの瞬間を感じられて幸せでした。私たちが表現する場所をこれからも全力で守っていきたい」、牢番の娘役の上白石萌音は「初日を迎えて、拍手ってこんなに幸せな音なんだと感じました。まだ大変な時期ですが、こういうことがあったから気づけたこともあって、悪いことばかりじゃないなと思っています」とそれぞれ思いを届けた。

 さらに上白石が「昨日はじめて全員がマスクをはずして通し稽古をして、みんなの顔が見えるのがこんなにうれしいんだって改めて思いました」と話すと、すかさず堂本は「３段階になるんだよね」と話に入り、「稽古でマスクを付けるから顔が分からないじゃん？　舞台稽古でメイクをしてマスクするから余計に分かんないじゃん？　最後はメイクを完璧にしてマスクをはずすから、また誰だか分かんないんだよね！」と稽古秘話を明かし、会場は笑いで包まれた。

 最後は堂本が「皆さんの協力があってこそ、こうして幕が開けられていると思います。私たちからも皆さんに拍手をお送りしたいと思います」と話し、キャスト全員の拍手で締めくくった。

 ミュージカル『ナイツ・テイル-騎士物語-』は30日まで大阪、10月６日～11月７日まで東京・帝国劇場、11月13日～29日まで福岡・博多座で開催される。