舞台
三宅健が主演の舞台『陰陽師 生成り姫』が開幕。初日を前に、フォトコール&会見に、三宅、音月桂、林翔太、木場勝己が登壇した。
夢枕獏原作、マキノノゾミ脚本、鈴木裕美演出の本公演。三宅演じる安倍晴明と、親友の源博雅(林)が、心の奥底に棲む鬼に蝕まれた徳子姫(音月)を救い出すために奮闘する。無事に初日を迎え、三宅は「なんとかこの日までやって来れたので、ここから先は何事もなく、無事千秋楽を迎えられるように日々皆様と一緒に努力をしながら過ごしたい」と感慨深く話した。
三宅はどんな安倍晴明か問われると、清明のライバル・蘆屋道満を演じる木場は「敵対しているように思われるが、僕は清明が大好きという道満でいきたいので、それにふさわしい美しさです」、音月は「清明との対決がありますが、美しさと眼力にやられてしまうのではないかと(笑)。女性から見ても、”雅”という言葉がすごく合う清明」と大絶賛。さらに三宅に憧れてジャニーズ事務所に入所したという林は「健くんの素の美しさが清明に合っている。ようやく舞台に立ってからマスクを外してお芝居ができたんですけど、毎回ドキドキしながらやらせてもらっています」と愛にあふれたコメントを。さらに「僕にとって思い出のある新橋演舞場で、またこうして健くんと一緒にステージ立てるというのは奇跡のような出来事!」と笑顔で話す林に、三宅は「2018年の『滝沢歌舞伎』以来だよね?」と返答。すると音月が「清明が博雅に喝を入れるシーンの稽古中、『もうちょっと激しく…』となった時に(林が)ニヤニヤしてうれしそうでした!(笑)」と稽古の裏話を暴露。「師弟関係が見えて、微笑ましかったです」との音月の話に、三宅と林は笑顔を浮かべた。
また、三宅の座長ぶりについて、林は「ジャニーズの現場で一緒にお仕事をさせてもらうだけだったので、外の世界でいろんな俳優さんやスタッフさんとお仕事をしている姿を見るのが初めて。こういうふうに現場の空気を作られる方なんだと、新たな発見でした。周りを見ていないようで、目がいくつあるんだろうっていうくらいしっかり見ていらっしゃって。いろんな人に気を掛けて現場の空気を作っている方で、後輩ですけどすごく居心地が良かったです」と感慨深く話した。
今作について、音月は「人力で作られている舞台」とコメント。三宅は「コンテンポラリーダンサーの方々の力を借りながら、ステキな音楽を奏でてくださる皆様と一緒にセッションをしているような感じ。お芝居とダンス、そして音楽が混ざり合ってできている舞台だと思います」と解説。大変なことについては、「カツラが重いです(笑)」と笑顔で答えながら「これを年中つけている歌舞伎役者の方々には尊敬しかないです」と話した。
鬼と成りかける徳子姫を演じる音月だが、「実際に鬼になってみて、皆さんにはどう見えたんでしょう…」と反応をうかがうと、三宅が「怖いよ!」と即答。「登場してくるところは、お客さんも見えていなくて僕だけが見えてる。本当に怖いっ!怖いっ!」とニヤリと話す三宅に、音月が「いやー!(笑)」と返し、同世代ならではの掛け合いも。「鬼になった女性を戻す方法は?」と問われ、三宅が「もはや止められないんじゃないかな。成すすべがありません(笑)」と話し、会場を笑わせた。
最後は三宅が「大変な状況の中ですが、僕たちも気を引き締めながら感染対策をしっかり行っていくので、お芝居の上演中は嫌なことをすべて忘れて平安の世に皆様を誘えるように準備しておりますので、ぜひお越しください」と締めくくった。
舞台『陰陽師 生成り姫』は3月24日まで、東京・新橋演舞場と京都・南座で上演される。