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12/1東京・サンシャイン劇場にて、タクフェス第9弾となる舞台『天国』の公開ゲネプロ&東京開幕直前取材会が行われ、主演の原嘉孝、作・演出・出演の宅間孝行、AKB48の入山杏奈らが登壇。
タクフェス第9弾『天国』は、10/22㊎の名古屋公演を皮切りに、札幌、新潟、仙台、大阪公演を上演。12/1より東京公演がサンシャイン劇場で開幕した(~12/12㊐)。
本作は宮城県石巻市に実在した「岡田劇場」をモデルに、映画、芝居、興行に奮闘する愛すべき人たちを描く、何気ない優しさにあふれた物語。
震災発生から10年がたった今、そして、新型コロナウイルスによってエンターテインメントの在り方が大きく変わった2021年に、心に苦しみを抱えながらも日々懸命に生きる人々への「応援歌」となっている。
ゲネプロ後、報道陣に向かって「コロナ禍でわれわれの演劇というジャンルは足元をすくわれまして、興行をやっている裏方の人たちもものすごい苦しい思いをしていて。まだまだ状況が改善されていないなかで、みんなへの応援歌みたいなものをできないかな、と思ったところから始まりました」と宅間は語る。
続けて、「コロナ禍で、一瞬ですべてが変わってしまった人たちと、震災で人生が変わってしまった人たちが、同じとまでは言わないですけど、ちょっとしたシンパシーみたいなものを感じられるのかな、という思いもありつつ。10年という節目や、このコロナ禍で、当たり前にあった日常というものがどれだけステキなことなのかを伝えよう、という思いがあります」と。
主演の原は、初参加となるタクフェス(※)について「今回が初参加なんですけど、一か月ちょいの稽古の期間中、みんなが毎日稽古場に通うんです。自分が出ていないシーンでもほかの人の芝居を見て、役者同士で言い合える関係性が続いていて、みんなで作品に向かい合えているのがタクフェスならではに感じました。とても濃い時間を過ごせて、タクフェスってステキだなと思います」との感想を。
※タクフェスとは、脚本家・俳優である宅間が仕掛けるエンターテインメントプロジェクト。出演者による“ふれあいタイム”を実施したり、終演後に出演者によるダンスタイムを設けたり、LIVEの楽しさを追求したフェスティバルのこと
今年4月にジャニーズJr.を卒業したことについては「“1人なんだ”と。ここから僕は誰に頼らずに自立していかなきゃいけないんだ、という覚悟が生まれました。あとは給料面もいろいろと気にするようになりました(笑)」と本音を明かし、原は笑う。
最後にメッセージを求められた原は、「この『天国』という作品は、地震の怖さ3.11の怖さを忘れちゃいけない、というメッセージもそうなんですけど、いかに何もない日常が幸せなのかを伝えるために僕たちはここ、東京公演の舞台に立ちます。ぜひ、大切な方、友達、家族と一緒に観に来ていただけたら幸いです。よろしくお願いします!」と締めた。
~タクフェス第9弾『天国』あらすじ~
石巻に、実際にあった古き良き劇場をモデルに、映画、芝居、央行に奮闘する、ちょっぴりお間抜けな愛すべき人たちの優しさにあふれた物語。
2010年春。
宮城県石巻市にひなびた映画館“山田劇場”の事務所に忍び込んだ高校生・島村龍太郎(原嘉孝)は、ひょんなことからこの映画館で働くことに。かつては芝居小屋だったこの劇場、今は社長の本郷大(宅間孝行)が、妻の理香子(鈴木紗理奈)、父の穣(モト冬樹)とともに移動映画館や演歌の興行で生計を立てていた。
まさにこの日は年に2回開催される「ヤマゲキがんばれ会」のイベント直前。
龍太郎はバタバタと大慌ての舞台裏で、東北大学に通う娘・さゆり(入山杏奈)にばったり出会い、心奪われ……
それから1年、怒涛の日々を過ごす山田劇場は、2011年の春を迎える。
何気ない優しさあふれた日常が、皆様に伝わりますように----。