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【杉野遥亮インタビュー】「罠の戦争」今夜最終回!「草彅さん・先輩方との共演は財産 本当言うと『もっとできた、クソー!』って思ってる」

ドラマ 2023.03.27

杉野1

 草彅剛主演ドラマ「罠の戦争」(カンテレ・フジ系)が今夜ついに最終回を迎える。3/20放送の第10話では、政界で躍進し始めた鷲津(草彅)を陥れるための怪文書が出回り、その犯人が鷲津をサポートする私設秘書・眞人であったことが判明し……。眞人を演じる杉野遥亮が、最終回に向け、取材に応じた。

 

杉野「眞人が鷲津に復讐する側になることは初めに聞いていたんですが、最初から台本を全てもらっているわけではないので、いつそういう場面がくるのか、分からなくて。だから10話の台本をもらった時、眞人ってこのままいったらどうなるんだろうと、想像したりしました。この人が進む道って、もしかしたら鷲津みたいになることもありえるなって。眞人を演じるには、(死んだ)お兄さんへの思いをどれだけ内側で作れるか、というのが勝負になっていて。ロジカルな面も必要だったので、感情だけで積み重ねていくことに苦悩しました。感情とバックボーンと役を入れてっていうだけは、この役はできないなって。そうやって自分が右往左往していたことが、結果的に眞人の感情とリンクしたことは良かったかなと思っています。
 (10話で鷲津と対峙するシーンについて)完成品で草彅さんの演技を見て、自分なりにいろいろ思うことがありました。すごく悔しいなって思った。今回、いろんな先輩たちの演技を間近で見て、自分の芝居って何だろうってすごく考えたんです。「違うか、こうかな? 違うかも」みたいに崩したりもしていて。自分の中で「もっとできた」とか思っちゃって、反省しています。もうちょっと冷静になればよかったな、とか。でも、そこで出たものが全てだとも思っているので、悔しいけど自分の今の現状を受け止めました」

 

杉野2

 

草彅をはじめ、そうそうたる俳優陣との共演に、かなり刺激を受けたという杉野。得たものも多かったが、撮影を終えた今、悔しい気持ちも強いとか。

杉野「草彅さんと共演できることは、ありがたい経験だなって本当にずっと思っていました。ぜいたくだなって。演技って、もう分かんないなって思う時がいっぱいあるんだけど、草彅さんを目の前にすると出てるエネルギーとかオーラが変わったりするから、それにすごい引っ張ってもらった感覚があります。自分もマネしたい、どうやったらこんな芝居ができるんだろうって思って。草彅さんが積み重ねてきたことに比べたら『自分なんて本当にまだまだだな』ってことを痛感して、勝手に一人で落ち込んだりもしましたね。多分そういった僕の様子とかを見てくれていたのか、草彅さんが温かい言葉をかけてくださったりもして。こんな先輩に出会えることはなかなかない。幸せです。この前、草彅さんに会った時、3、4回ハグしちゃいました(笑)。
 もともと僕、(シリーズ2作目の)『嘘の戦争』に出させてもらっていて。当時まだまだ新人だった僕からすると、すごく重厚でプロの現場だったんです。だから、またここに入る意味として、自分にできることをもっと見つけたいと思って、貪欲になっていました。だから、最初は“見つけにいっちゃう”感じだったんだけど、先輩たちを見ていたら、そうじゃないなと。いろんな人がいていろんなやり方があって。すごく勉強になりました。財産だなと思っています。……本当言うと、悔しいんですよ。『もっとできた、クソー!』ってめっちゃ思ってます(笑)。次があったら、もっと頑張りたい。自分ができることを、もっとちゃんと表現していきたいなって思っています」

 

いよいよ今夜、最終回を迎える本作。眞人はどうなる……!?

杉野「眞人にも、何らか感情の決着がつくかなとは思います。眞人って、割と自分の意見を持ってて、自分の軸っていうのがちゃんとあるので、そこに関してはブレないんじゃないかなと思っています。僕ずっと、(鷲津の妻)可南子さんがステキだなと思ってて。井川遥さんもすごく伝わってくるお芝居をされますし、シンプルに『心って大事だな』って思いましたね。そんなことを感じられるし、ホロッとしたり、スカッとしたりする最終回になってるんじゃないでしょうか」

 

【番組情報】
3/27?最終回
「罠の戦争」
カンテレ・フジ系 毎週?後10時~10時54分

<最終話あらすじ>
 鷲津を陥れるために怪文書をばらまいた犯人は眞人だった。その動機が、亡くなった兄の陳情を鷲津が取り合わなかったことだと察した梨恵(小野花梨)は、眞人に当時の状況を説明。しかし眞人は、納得するどころか、秘書として尊敬できる先輩であり、ひそかに思いを寄せる梨恵が、真実を知りながら鷲津をかばっていたことにショックを受け、もう誰も信じられないと、ある場所へ向かう。
 一方、副大臣のポストを逃したことで鷹野(小澤征悦)と決裂した鷲津は、総理官邸に呼び出される。竜崎(高橋克典)によると、すっかり欲深くなった鷹野が、現在のポストに飽き足らず、さらなる権力を手にしようと竜崎の周辺をかぎまわっているという。竜崎から、鷹野を黙らせるためのスキャンダルをつかめと命じられた鷲津は、今後のためにもなんとか総理に恩を売ろうと、早速、梨恵に鷹野の身辺を探るよう指示。すると梨恵は、やりきれない表情で、ある人物に相談を持ちかける。
 息子・泰生(白鳥晴都)の事件をきっかけに、永田町にはびこる悪しき秩序を排除すべく国会議員にまで上り詰めた鷲津。しかし、次第に権力という名の魔物に取りつかれ、さらなる力を欲するようになると、代議士・鷲津亨を支えてきた秘書や、志を同じくして闘ってきた鷹野や由貴(宮澤エマ)、そして可南子(井川遥)との関係にも異変が!? 権力にとらわれた鷲津に待ち受ける未来とは――!?

 

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