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【インタビュー】上川隆也が語る「遺留捜査」糸村刑事への思い

NEWS 2019.02.22
(C)テレビ朝日

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 上川隆也が主演する人気刑事ドラマ「遺留捜査」シリーズの最新作が、スペシャルドラマとして帰ってくる。舞台は冬の京都。クラシック音楽のコンサートが行われた夜、ホールの非常階段で男性の遺体が見つかり、糸村たちが捜査に当たるというストーリーだ。主演の上川にドラマの見どころや撮影風景について聞いた。

 

――冬の糸村が見られるのも、約8年続く「遺留捜査」シリーズで初めてのことです。

 寒い京都の冬を糸村はどう過ごすのだろうと、初めて思いを巡らせました。ロールプレイングゲームのキャラクターのように、ひょうひょうといつものスタイルを貫く糸村も考えましたが、最終的には彼も血の通った人間であるという現実的なところに着地しました。

――糸村といえば、事件の全貌を明らかにする際、遺留品に込められた持ち主の思いを伝える「3分間」が大きな見せ場の一つだと思います。演じる際に特に意識することはありますか?

 たくさんセリフを覚えなければいけないという意識はありますが(笑)、それを除けば、どのシーンも同じです。できるだけ皆さんに楽しんでいただけるようにと思っています。科捜研でのシーンもそうですし、神崎さん(栗山千明)とのシーンもそうです。ただ捜査に向かう刑事2人ではなく、糸村と神崎だからこその面白味がやりとりから醸されるように心掛けています。

――上川さんから見て、糸村はどんなところが“かわいい”ですか?

 いや、僕がそんなことを感じるわけにはいきません。“狙った”時点で彼の持ち味には悪影響しか及ぼさないでしょう。糸村が糸村らしくいることで迷惑をこうむる人がいるわけですし(笑)。糸村はその変人ぶりを貫くべきだと思いますが、同時にそこは僕が愛してはいけない部分。それが僕と糸村のあるべき向き合い方であり距離感だと思います。

(C)テレビ朝日

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――科捜研の村木(甲本雅裕)とのシーンは定番ですよね。どのように演じていますか?

 台本を踏まえた上で、まず僕と甲本さんで相談して、科捜研研究員役の宮﨑香蓮さんや監督に確認を取る形です。テストで一度やってみせて「それでいきましょう」となることが多いです。最近はそこに神崎さんも混ざることが増えましたが、栗山さんはコミカルなお芝居もお好きなようで、喜々としてやってくださいます。

――今回は物語のカギを握るバイオリニスト役で中村ゆりかさんがゲスト出演されますね。

 2年前、初めて共演したときにも、なんともいえない透明感が印象的でした。今回は、加えてしなやかさを感じました。バイオリニスト役ということで実際に演奏するシーンもあり、準備や練習が特にハードだったはずですが、果敢に挑んで見事に演じられて、かつ努力をおくびにも出さないところに感銘を受けました。

 

――撮影現場で、座長としてみんなを引っ張るようなことは意識されますか?

 座長だなんて思ったことはありません。そもそも糸村は物語のなかの中心には立っていませんから。単独で動くことが多い上に、精神的に同僚たちをけん引するタイプでもない。そういうことも相まって、糸村(を演じている自分)が座長である実感が乏しいです。

 現場で話題を振ってくださるのは梶原善さんです。梶原さんはグルメで、京都滞在中に食べておいしかったものの話などをしてくださるので、それが口火になって、みんなが話し始めます。戸田恵子さんはお芝居を見るのがお好きで、ブロードウェイやロンドンなど、ワールドワイドな観劇体験について語ってくださいます。現場で僕はいつも聞き役に回りますが、みなさんのお話が興味深くて、聞き役に徹しがいがあります。

 

――最後に今回のスペシャルを楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

 前回のスペシャルはクセ球のようなところがあったのに対して、今回は打って変わって、スタンダードな「遺留捜査」になったと思います。殺人現場の遺留品とそこから見える人と罪。「遺留捜査」らしい物語と、オーケストラの本格演奏シーンを、ぜひお楽しみください。糸村が指揮棒を振るシーンもありますが、一瞬ですのでお見逃しなく。

 

(C)テレビ朝日

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[番組情報]

2/24(日)後9時~11時05分

遺留捜査スペシャル

脚本/大石哲也

監督/濱龍也

出演/上川隆也、栗山千明、甲

本雅裕、戸田恵子、段田安則、

〈ゲスト〉村上淳、中村ゆりか

 

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