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SNSでも話題のドラマ「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」(テレ東/大阪系)。本誌裏方チャンネルでは、濱谷晃一プロデューサーから、制作の裏話を伺いました。こちらでは撮影現場のエピソードなど、こぼれ話をお届けします。
松居監督は、これも浅野(敦也)プロデューサーの指名なんです。熟年俳優6人に対して、対極にいる若手監督という化学反応を期待して起用されたということです。元々、虚実ない交ぜな作品を撮るのがお上手ですし、松居監督が手掛けた『男子高校生の日常』と「バイプレイヤーズ」は、得意とするエッセンスとも共通しているのかなと思います。これだけ熟練の6人ですから、皆さん演出家目線も持っているし、その6人と一気に対峙するのは多分プレッシャーだろうし、緊張もしてると思うんですけど、何か飄々としてますね。
撮影で初日からビックリしたのは、6人全員もう完璧にセリフが頭に入ってるし、演技プランを持った状態で集まっていて。6人仲はいいけどライバル関係というか、自分が手を抜いちゃいけないというか、そういう刺激があるからだと思うんです。だからリハーサルからの演技合戦のクオリティの高さは、他の現場の数倍凄いんじゃないかと思います。しかも役者さんたちは、ほぼNGを出さないんですよ。だから、スタッフサイドでNGを出した時の気まずさたるや(笑)。台本に“アドリブを言うシーン”がありまして、そのリハーサルで、遠藤(憲一)さんが「今のアドリブだよ、ごめんね」って言う台詞があったんですが、あまりにも自然過ぎて松居監督が「大丈夫でーす」って入っちゃって、まだ芝居の途中だったのに(笑)。スタッフもうっかり返事をしてしまうことがあって(笑)。皆さん、境目が分からないよう自然に演じてくださるので、そういうのは独特だなって思いました。
撮影の合間、皆さんよくしゃべるんですけど、一番は大杉(漣)さんですね(笑)。大杉さんは本当に話し上手で、光石(研)さんが聞き上手な感じです。田口(トモロヲ)さんは、人見知りだから普段あまりしゃべらないとおっしゃってたんですけど、この6人だと話しやすいそうです。6人によると、皆とにかく自分のことをずっと喋っていて、特に噛み合ってもなく、次の日には何話してたかも忘れてるそうです(笑)。そんな温かい空気感が、最後のトークコーナーでも伝わるんじゃないかと思っています。
(1話の)「テレ東だろ」ってセリフ、酷いセリフですよね(笑)。その後も言いたい放題で(笑)。もちろん、脚本家の方にこちらからリクエストしたわけではないのですが。今回の作品はご本人役ということもあるので、リアルな“テレ東”というネームとか出てきた方が世界観が補強される狙いもあります。でも、そんな風にイジられることに対して、「どうぞどうぞ」っていうムードがテレ東の中にあるし、「テレ東でごめんなさい」っていうムードが外部の人にも伝わってるんでしょうね。テレ東のプロ野球界における市民球団みたいな立ち位置を楽しんでイジってくれて、僕らも「そんなもんだ」って思っていて。そんな関係性が出来上がっているから、深夜は自虐ネタが多いのかもしれないですね。まぁ、あまり多用すると、ウザがられるかもしれませんが(笑)。
バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~
テレ東 毎週(金)深0時12分~0時52分
大阪 毎週(月)深0時12分~0時52分
出演/遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研
4話のゲスト/清水富美加、平田満
(C)「バイプレイヤーズ」製作委員会