音楽
大森元貴(Mrs. Green Apple)×北川景子×二宮和也が司会を務める音楽番組「NHK夏の音楽祭 うたであえたら 2026」が、NHK総合・BSP4Kにて8月15日㊏に放送される。
3部構成での放送となるこの番組は、“お盆の夜に家族で楽しめる音楽特番”がコンセプト。“夏の紅白”として、「思い出のメロディー」「ライブ・エール」「MUSIC GIFT」に続く新たな夏の音楽特番として誕生した。
披露される楽曲は、視聴者から寄せられたリクエストやメッセージをもとにした選曲。文字通り、子どもから大人まで、全世代が楽しめる楽曲がふんだんに楽しめるステージが繰り広げられる。
TVstationでは、NHKホールで開催された公開収録を取材した。

第一部の冒頭は、“夏に聞きたい曲”がズラリ。「夏の終りのハーモニー」。井上陽水・安全地帯が歌ったデュエットの名曲を、氷川きよし&山崎育三郎が美しいハーモニーで聞かせる。伸びやかな歌声は第1部のテーマ“夏に聞きたい曲”にピッタリだ。

本家・山本リンダとタッグを組んだのは、個性的なパフォーマンスで大人気の新しい学校のリーダーズ。歌手デビュー60周年を迎えたレジェンドは全盛期と変わらぬ躍動感を見せ、若手ホープの“AG!”リーダーズも往年の“ウララダンス”で山本の代表曲「どうにもとまらない」を披露。昭和と令和のアイコンが驚くべき化学反応を起こした。
司会の大森が「世代です!」と興奮して紹介したORANGE RANGEが大ヒット曲「上海ハニー」を披露すると、客席は一気に沖縄ムードに。ステージのメンバーと一緒にカチャーシーの手振りをするなど、大盛り上がり。そんなORANGE RANGEに負けじと熱い歌を聞かせてくれたのは、病を乗り越えステージに戻ってきたアニソンシンガー・串田アキラ。昭和の子どもたちを熱狂させた「キン肉マン Go Fight!」の力強い歌声がNHKホールにこだました。
ここまでのパフォーマンスを見届けた二宮は「オープニングから濃いな」と熱量の高さに舌を巻いた。
「キン肉マン Go Fight!」に続き、大人気アニメソング「ムーンライト伝説」が登場。歌うのは、FRUITS ZIPPERから松本かれん&真中まな、=LOVEから齋藤樹愛羅・髙松瞳の4人によるスペシャルユニットで、司会の北川も参加。実は、北川のデビュー作はテレビドラマ「美少女戦士セーラームーン」(2002~2003年TBS系)。セーラーマーズ/火野レイを演じた思い出深い作品だけあって、「ムーンライト伝説」のパフォーマンスは北川にとっても特別なひとときとなった。

ムード歌謡メドレーには、テレビ初共演となる純烈×モナキと、一之森大湖×新浜レオンが登場。純烈×モナキは敏いとうとハッピー&ブルーの「星降る街角」をムードたっぷりに歌う。

DAIGOがプロデュースする“昭和歌謡会の新人・オールドルーキー”こと一之森と新浜が組んで歌うのは、内山田洋とクールファイブの「東京砂漠」。純烈とモナキがコーラスで花を添えるという、豪華なコラボが実現した。


出演者有志が大集合しての「やさしさに包まれたなら」で幕を開けた第2部には、昭和のヒット曲を中心とした楽曲がズラリ。南こうせつは「妹」を歌い、渡辺美里はティーンのバイブルソングとして大ヒットを記録した「My Revolution」を披露。德永英明は、1990年にリリースし、フジ系アニメ「ドラゴンクエスト」のエンディングテーマに起用された「夢を信じて」を歌唱。リリース当時まだ生まれていなかった、佐野晶哉(Aぇ! group)と吉田仁人(M!LK)も德永とともにマイクを取り、どんな世代にも共通する“生き抜くことへのエール”を届けてくれた。



世代を超えたコラボレーションは、デビュー50周年を迎えるピンク・レディーの楽曲でも実現。増田惠子(ケイ)が、南野陽子、生田絵梨花、櫻井優衣(FRUITS ZIPPER)とタッグを組んで、当時と変わらないキレのあるダンスを披露する。「小さい頃からピンク・レディーが憧れだった」と語る南野とは「ペッパー警部」を、自身のライブでピンク・レディーの曲を歌っているという生田とは「渚のシンドバッド」を歌った。

第2部では、特別企画「The Wakey Show プレゼンツ Eテレソングパーティー!」も開催。NHK教育テレビ時代から続く“Eテレ”の名曲を、現在放送中の「The Wakey Show」のメンバーと「うたであえたら」の出場歌手が次々と披露。「おかあさんといっしょ」「みんなのうた」で愛された「北風小僧の寒太郎」を歌うのは、郷ひろみ・大泉洋・山崎育三郎。

光GENJIが歌ったアニメ「忍たま乱太郎」主題歌「勇気100%」を元気いっぱいに届けるのはAぇ! group。

「娘と一緒にいつも見ています」と「The Wakey Show」のファンであることを明かした北川景子は、「ピカピカブ~!」のパフォーマンスに参加。

「いないないばあっ!」のワンワン、M!LKとともに満面の笑顔で歌って踊る北川の姿が印象的だ。

元てれび戦士の鎮西寿々歌が所属するFRUITS ZIPPERは「天才てれびくん」から生まれた「夢のチカラ」を熱唱。

「おかあさんといっしょ」からは、90年代に“歌のおにいさん”“歌のおねえさん”を務めた、速水けんたろう・茂森あゆみ・佐藤弘道・松野ちかが勢揃い。4人が揃ってステージに立つのは27年ぶりで、佐藤は闘病を乗り越えてのステージなだけに、とても貴重な一幕に。一世を風靡した「だんご3兄弟」と「にじのむこうに」を披露した。そして、ラストに歌われたのは、コーナー出演者全員による「それもいいね」(「The Wakey Show」より)。子供も大人も楽しめる企画は大円団を迎えた。
Mrs. GREEN APPLEは、事前収録の映像で「空と町」「Soranji」を披露。大森は、連続テレビ小説「風、薫る」の主題歌となっている「風と町」の制作エピソードを語り、自身の演奏シーンを見守っていた。

第2部には、フォークソングの名曲を歌うパートも。南こうせつは1973年に発表したかぐや姫の大ヒット曲「神田川」を弾き語りで披露。ハンバート ハンバートは大きな影響を受けたというフォークシンガー・高田渡が1971年に発表した「生活の柄」を。最後はギターを携えてステージに立った森山良子が、放送日が終戦記念日と重なる本番組にふさわしい「さとうきび畑」を澄んだ歌声で歌い上げた。

特別企画として披露されたのは、ゆず×羽生結弦によるスペシャルコラボレーション。「震災の記憶を未来につないでいきたいという思いで作った」と北川悠仁が語る楽曲のメッセージに羽生が共感。自ら考えた振り付けを、仙台市のリンクから届けてくれた。

ゆずの生演奏をバックに羽生が見せる渾身のスケーティングは、歌番組を越えた感動を呼ぶ。

新旧の名曲がたっぷり披露された第2部、M!LKは「好きすぎて滅!」「爆裂愛してる」のSPメドレーで客席を大いに盛り上げる。ミラーボールが回り、銀テープが飛び交う中、今の彼らの勢いを感じさせるパフォーマンスで第2部は熱狂の中で幕を下ろした。

最後のブロックとなる第3部にも見どころが盛りだくさん。司会の二宮が、エレファントカシマシの宮本浩次を迎えてデュエットしたのは「今宵の月のように」。この曲が大好きだと言うだけあり、二宮が全身全霊を込めて宮本と対峙する姿が印象に残る。歌い終えた時、「何度でもやりたい!」と興奮気味に語った二宮は、番組終盤でも「大好きな歌でご本人と歌う人生があるとは思わなかった」とその感動を伝えていた。

新旧アイドル合戦には、郷ひろみ、南野陽子、=LOVEが続けて登場。郷は今年1月にこの世を去った母が一番好きだったというデビュー曲「男の子女の子」を=LOVEがダンスとコーラスで盛り上げる中、熱唱。

南野は、当時と同じ大正浪漫風の袴姿で「はいからさんが通る」を歌い、=LOVEは令和のアイドルソング「絶対アイドル辞めないで」をキュートに披露した。

大森元貴は、視聴者からの多くのリクエストに応え、ライブでもテレビでも歌ったことがなかった「メメント・モリ」を初披露。イラストレーター・大谷たらふとの共作で、絵本化や朗読劇にもなっているこの曲には誰もがいずれは通る“死”への思いが綴られている。お盆の時期に放送される「うたであえたら」に寄り添う楽曲だ。

メンバーカラーの衣装からグレーのスーツ姿に着替えたM!LKは、10代を中心に、今回最多数のリクエストを集めた「アオノオト」を披露。全国大会の常連校・武南高校(埼玉県)ダンス部のメンバーを迎え、青春感いっぱいの楽曲を客席まで巻き込むパフォーマンスで展開。M!LKとのコラボが顧問の先生から伝えられた時のダンス部部員の狂喜ぶりがVTRで紹介されたが、彼らにとって、この日のステージは一生忘れられない思い出となることだろう。

また、東日本大震災をはじめ、被災地に心を砕いてきたさだまさしは、7月28日に発生した令和8年熊本地震で被害を受けた人々に向け「いのちの理由」を歌唱。歌い終わった時「もう少し経ったら、ギターを持って応援に行きます。一緒に歌いたいです」と投げかけたメッセージは、さだの歌手としての使命感を感じさせてくれた。

続いて登場したのはLUNA SEA。ステージ後方にセットされたドラムセットは2台。今年2月に急逝したドラマー・真矢が使っていたもので、その隣で、真矢が後継者として指名していた淳士のドラムセットが並ぶ。大切な仲間を失った悲しみを乗り越え、演奏されたのは、真矢と共に制作した「FOREVER」。歌詞の一言ひとことを大切に歌い上げる河村隆一の歌声は、天の真矢のもとにも届いたと信じたい。

福山雅治は、戦時下にタイムスリップした女子高校生と特攻隊員の恋を描いた映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の主題歌「想望」と、同作の続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい』の主題歌「邂逅」の2曲を歌唱。福山は、57歳になった自身の死生観を語りながら、この曲をまっすぐに届けてくれた。
連続テレビ小説「らんまん」主題歌の「愛の花」を披露するあいみょんは、歌唱前、連続テレビ小説に曲を書き下ろした当時の気持ちを「一生に一度と思って作った」と告白。
そして、観覧応募11万5,041件、楽曲リクエスト2万1,746通を集めた「うたであえたら」の最後を飾るのは、くるりが歌う「ファミリーヒストリー」主題歌「Remember me」。ゲストの家族の歴史を取材し、本人も知らなかった事実を伝えるドキュメンタリーに寄り添うこの曲を歌うくるりの姿は、テレビ出演があまり多くない彼らにとってとても貴重な瞬間となった。
収録を終えた大森は「お盆の夜にこうして、うたでつながれることはうれしい」と語っていたが、言葉にできない思いを伝え、時間を越えることができるのが“音楽の力”だ。それをたっぷり感じさせてくれる「うたであえたら」を家族や大切な人と共有し、夏の思い出を作ってほしいと願う。
「NHK夏の音楽祭 うたであえたら 2026」
NHK総合・BSP4K
8月15日㊏ 後6時05分~9時59分(中断ニュースあり)
※「NHK ONE」で、放送後1週間、見逃し配信あり