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放送直前! 「林修の歴史ミステリー~」林修が見どころを語る

(C)TBS

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 2016年12月に放送した「林修の歴史ミステリー」(TBS系)第2弾がいよいよ放送! 1990年から四半世紀に渡ってTBSが取り組んできた群馬県・赤城山での徳川埋蔵金発掘の最終決戦に挑む。さらに、林修が“学校では教えてくれない幕末の歴史”を徹底講義。
 番組収録後の林先生に、お話を伺ってきました。

 

――今回のキーワードは?

やっぱり、「新しい穴」ですね。

――実際の発掘現場の印象を教えてください。

第1弾の時も発掘現場に行ったのですが、今回、ついにここまできたか、と。この間と比べると、やはり穴のリアルさと言いますか、前回は「この先が掘りたい」と思ったところで終わったものですから、今回はやっとそこが掘れたという印象です。
前回を踏まえて、今回は最初から作戦が違いましたから! 掘る範囲も、規模も拡大しています。 

――今回は助っ人として、佐々木健介さん、北斗晶さんご夫妻も発掘現場へ。現場でのお二人のご様子はいかがでしたか?

健介さんは、すごく貴重な戦力でした。健介さんにずっと来ていただいていたら、もっともっと作業が進んでいたと思います(笑)。北斗さんは、そういう健介さんを動かすのに必要なスイッチみたいな方。健介さんお一人では多分、あそこまで動けなかったと思いますから、やはりお二人で全体の作業を、うんとスピードアップしてくれる存在だな、と感じました。

――現場の方々も、お二人がいらっしゃるとパワーが出るという印象ですか?

健介さんの基準が、普通と違いますからね(笑)。健介さんの言う、ちっちゃい石っていうのは、全然小さくない。どんどんどんどん掘ってしまって、予定以上に作業が進んだと思います。

――最終決戦、期待できますね!

あの現場は本当にミステリアスな場所! おかしいですよ、あれは。実際に目で見て、歩いたかどうかで、“熱”が変わるんです。だから、健介さん、晶さんのコメントも熱い! あの穴の複雑な構造を見ると、何もないという人はいないと思います。

――仮に見つからなかったら……

仮に見つからなかったら? 何を言っているの、最終決戦ですから(笑)。
でも、ひとつの謎が解ければ、次の謎の母になりますからね。当然今後も、もっともっと謎を追求していきたい、ということになります。

――今回は京都でも取材をされていますが、実際に歴史が動いた場所を尋ねられていかがでしたか?

本当にせまいな、と感じました。せまい中に様々な勢力が入り乱れていた……。たくさんの事件が起きて、実際にたくさんの人が殺されていますが、そういう目で京都を見ていなかったので、「ここにこういうものがあって、ここにはこういうものがあって、そしてあの事件か」という風に、歴史を知って歩くと京都ってますます楽しい街ですね。

――番組の中で出てくる歴史上の人物で、林先生のイチオシを教えてください。

今回、僕はどちらかと言うと“幕府寄り”なんです。坂本龍馬や西郷隆盛が好きだという方が多いと思うんですが、やっぱり僕は、小栗上野介(おぐり・こうずけのすけ/小栗忠順/作家・司馬遼太郎は、「彼こそは明治国家の父である」とも)が好きです。また、番組内では一瞬ちらっと出るだけなのですが、川路聖謨(かわじ・としあきら/幕末の武士)が結構好きで……多分、誰もわからないですよね(笑)。優秀なんですよ、川路聖謨は! でも、まず名前が読めない。“聖謨(としあきら)”ってこんな字を書くのか、っていうね。
どうしても我々は“勤王の志士”といわれるような、薩長の人々の印象が強いんです。有名ですし、歴史の教科書にもたくさん出てきますので。でも、幕府方の人間もきちんと訓練されていて優秀だったと、学芸員の方もおっしゃっていましたから! 僕はそういう中に、好きな人が何人もいます。

――今後、追いかけてみたい歴史ミステリーはありますか?

いくらでもあります! 実現しないかもしれませんが、“源実朝暗殺”というのは、死ぬまでには何かやってやろうと思っているんです。どうも、彼が覚悟していたような気がして仕方がないんですよね。実は、松岡映丘(まつおか・えいきゅう)という日本画家が実朝の絵を描いてるんですが、その表情が、覚悟しているように見えるんです。あの優秀な画家がああいった絵を描いたのですから、やはり何らかの資料からそう思い、そういう確信があったんじゃないかと勝手に思っています。ですから、1枚の絵をきっかけに、実朝の残した『金槐和歌集』を紐解いて、謎に迫ってみたいんです。歌集に、実朝の謎が隠されているかもしれませんから。

――最後に、改めて今回の見どころをお願いします!

最終決戦、「新しい穴」というキーワードのほかにも、イギリスからの本邦初公開の重要資料というものも出てきます。これは本当に、日本史の教科書の記述が変わりかねないようなものですので、OAでぜひチェックしてください!
また、歴史ブームということで、以前に比べれば歴史に興味を持たれている方も多いと思います。ですが一方で、全然知らないという方もたくさんいらっしゃるのが現状です。正しい歴史認識を持つことは、その歴史に支えられた自分を正しく見つめることにも繋がると思います。僕はいつも、「歴史認識は自己認識である」ということを言っているんですが、歴史を知ることで、明治以来の日本、そして今が見えてくると思っています。

――それでも歴史が苦手な学生の皆さまへ、歴史を学ぶ楽しさやアドバイスをお願いします。

英語はhistoryとstoryが別ですが、フランス語のhistoireは歴史と物語、どちらの意味も持っていたりしますよね。歴史と物語はたえずひとつで、やはり物語として、きちんとその因果関係を――少し難しい言葉で言うと“結構”、その物語の構造ですね。教える側の人間が、そういったものをしっかり伝えてあげることが大事だと思います。また、自分と無関係の話だと人は興味を持ちませんので、「こういうことが、実は今の自分たちにこう影響しているんだ! こう繋がっているんだ!」というように、自分に関わる物語として、歴史を認識していくと楽しくなるのではないでしょうか。僕自身はこうやって歴史を勉強したので、すごく楽しかったです。歴史の勉強が苦になったことはありませんから、ひとつの物語として歴史を、自分に関わる形でやっていくと、こんなに面白いものはないですよ!

今回の埋蔵金も、ひとつのきっかけになると思います。埋蔵金は入口であり、目指すゴールでもありますが、そういったところから切り込むことで、幕末の全体の構造も見えてきます。そして今、実像と、我々が習ってきたものとのズレもわかってきて、やはり、歴史は勝者が書いたものだなぁと実感しました。つまり、薩長が勝って、日本の教育をずっと作ってきましたから、負けた人たちのことを正当に評価するはずはないんです。埋蔵金というのは、“敗者の側の真実の姿=幕府側の本当の姿”を我々が正しく認識するための絶好の切り口かもしれません。坂本龍馬が、西郷隆盛が、高杉晋作が暴れまくって、もう腐りかかっていた幕府を潰したというような、そういった印象をお持ちの方もたくさんいらっしゃると思いますが、実はそうでもないんですよ、と。幕府側にも力があって、だからこそ、いつかのチャンスを狙って資金を貯えていたのではないかと、新たな物事が見えてくる。そして、もうひとつ。だったら、どうしてそんなにすごい人々が教科書に載ってないのか、という疑問です。今のままの編集の仕方を続けていていいのか、というようなところまで、わかっていただけるのではないでしょうか。
なんと、今年は大政奉還150周年の年でもあるんです。もう1度、フラットな見方で本当の意味を考える、振り返るにはいい時期かもしれません。

 

 

おまけ――林先生がもしこの時代に生きていたら、埋蔵金はどこに埋めましたか?

僕は斬り殺されるのが怖いので、どこかの山に隠れているタイプですね。戦いが落ち着いたところで勝ちそうな方について、ものすごい軍師のフリをします(笑)。その後は新政府の中でもいいポジションにいこうって、ずる賢く立ち回るタイプだと思うんですよね(笑)。埋蔵金を隠す場所――うーん、どうでしょう。山には隠さないと思います。当時は海運が中心になりますし、さらに、遠くにあると探しに行けないので……
千葉ですかね。船で東京湾を突っ切ると意外と近いですから! だから僕が埋めた埋蔵金は、アクアラインを作った時に見つかったかもしれません(笑)。

 

【番組情報】
「林修の歴史ミステリー 徳川家260年最大の謎 3000億円埋蔵金大発掘 最終決戦スペシャル」
TBS系
5/6(土) 午後6時55分~9時54分

メインナビゲータ―/林修
出演/梅沢富雄、河北麻友子、佐々木健介、ビビる大木、北斗晶、ホラン千秋
歴史解説/磯田道史