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男子高校生のリアルを追求した青春映画『虹色デイズ』を飯塚健監督が語る!

 佐野玲於×中川大志×高杉真宙×横浜流星の4人が主演する『虹色デイズ』がついに公開! 原作は少女コミックながら男子高校生が主役という異色作で、「男子の気持ちがわかる!」と女子たちの間で話題に。その男子高校生のリアルを大切に撮影したという飯塚健監督に、映画の舞台裏について聞きました。

メイン軽

──クランクイン前にはリハーサルを行ったそうですね。

 座ったまま台本の読み合わせを何度かしました。舞台稽古と違い、「動き」は現場に入らないと決めようがないので、立ち稽古はあまり意味がない。それよりはむしろ、現場でセリフにとらわれないようにするために、セリフの関することは撮影前にかたづけようという意図で稽古をしました。

 ──セリフを頭にしっかり入れる狙いと、あとはキャラ同士の関係性を構築する意味もあったり?

  そうですね。映画がなっちゃん(佐野玲於)と杏奈 (吉川愛)を軸にしているので、稽古もその2人を軸に進めるのが普通。ですが、僕は彼らが親しくなった順に沿って進めようと思ったんですね。だからまっつん(中川大志)と恵ちゃん(横浜流星)の2人から始めました。2人の付き合いが一番長いっていうのを描きたかった。実社会でも、人が何人かいたら、“この人とこの人は長いんだ”とか“この人が一番浅いんだな”とか、なぜか直感的に分かるものですよね。そういうことが映画の4人からも伝わったらいいなと思いました。まっつんと恵ちゃんにはモテるという共通点もあって2人だけのノリがあって、そこになっちゃんが加わるとこうなって、つよぽんが入るとこうなるよね、みたいなことがリアルだと思ったんです。

──男子高校生のノリや会話の感じがリアルだなと思いました。気を付けたことなどは?

  リアルよりちょっと“キレイめ”になってますけどね。本当の男子高校生ってもっとおバカですよ(笑)。ただ、男子高校生の生態をできるだけリアルに描きたいなと思っていました。食べるシーンが多いのもそうですね。1時間に1回は何か食べられるぐらい、いつもお腹がすいているのが男子高校生ですから。駄菓子屋とかね。嫌いな男子、いないんじゃないかな。会話も興味がない話題だと「どうだってよくない?」とか言っちゃうのが男子なので、その感じを大切にして。遠慮とかないですからね、関係が深ければ。

──主演の男子4人については本誌でお話をうかがったので(本誌11号「映画の裏側ZOOM UP」に掲載)、女子チームのキャスティングや演出のエピソードを教えてください。

  女性陣とは全員、今回初めて一緒に仕事をしました。何人かはオーディションさせて頂いて。吉川(愛)も恒松(祐里)も、現場でどんどん吸収していくのでカメラを向けるのが楽しかった。日々、お芝居だけではなく『現場力』も発展していく感じでした。

 ──俳優さんの現場力ってどんなことを言うんですか?

  ちょっと抽象的な言い方になりますが、俳優部という部署にちゃんと立つということ。そこに届いている若者はそうそういないんですが、吉川や恒松にはその片鱗が見えました。“部署”なので、お芝居するだけが仕事じゃないんですよね。お芝居というスペシャリティとは別に現場力っていうものもある。

 ──俳優が演技以外に現場でなすべきこと、という意味でしょうか?

 そうですね、現場でのあり方。演出部が何か話している時に、そのすべてに俳優が参加する必要はないんですが、“ここはこっちから言わなくても入ってきてくれないと“というタイミングもある。例えばそれが分かることだとか、撮影中にレンズとの距離で自分がどのサイズで撮られているかが分かって(求められていることを知って)いるとか。全部はまだ分からなくても、分かろうとする姿勢は大事ですよね。レンズと役者の距離をスタッフが測っているときに、ただ測られているだけじゃなく、考えること。それを分かってお芝居するのと、分かっていないのとでは全然違ってきます。そういうことを僕もベテランの俳優部の先輩たちに教わってきたので、今度は僕から若い俳優部の人たちへ伝えるようにしています。特に(中川)大志とは昔から撮影の合間によく話しますね。

──興味深いお話です。ところで、先輩役の戸塚純貴さんのお芝居には笑わせてもらいました。あれは台本通りなんですか?

  残念ながら台本です!そこに戸塚がエッセンスを足してくれて。すんなり撮れました。

 ──それでは、映画を楽しみにしている方々へのメッセージをお願いします。

  いわゆる「キラキラ映画」が苦手だなと感じる人も多いので、入口が難しい作品だとは思うんです。が、そうならないよう、チームで頑張ったつもりです。れっきとした“青春映画”を作りにいきました。今ちょうど現役で高校生の子たちも楽しんで見られると思うんですが、もうその時期を過ぎた人たちが見ても懐かしんだり照れくさい思いになったり、そういう楽しみ方もできる作品になったと思っています。だから、「俺の世代にはこの映画ムリかも」と思っている人にも、「いやいや、結構イケますよ!」って声を大にして言いたいですね(笑)。

                                           取材・文/赤坂麻実

 

サブ1軽

『虹色デイズ』

新宿ピカデリー、TOHOシネマズ日本橋ほかにて公開中

監督/飯塚健

原作/水野美波「虹色デイズ」(集英社マーガレットコミックス刊)

脚本/根津理香、飯塚健

出演/佐野玲於(GENERATIONS from EXILE TRIBE)、中川大志、高杉真宙、横浜流星、吉川愛、恒松祐里、堀田真由、坂東希(E-girls/Flower) / 山田裕貴、滝藤賢一

配給/松竹

(C)2018『虹色デイズ』製作委員会 (C)水野美波/集英社