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W杯 special report
sports writer尾崎和仁

日本代表、遠いゴール。

ブラジル・ワールドカップ グループC
日本 0対0 ギリシャ
2014年6月19日(木)ナタール アリーナ・ダス・デュナス

 日本対ギリシャ戦は、結局、0対0の引き分けに終わった。決勝トーナメント進出の可能性は残ったが・・・。

 日本戦の先にブラジリアで行われた試合で、コロンビアがコートジボワールを2対1で下して、その時点で勝点6(得失点差+4)とし、決勝トーナメント進出をほぼ手中にしていた。この結果、日本対ギリシャ戦の結果はどうなろうとも、グループCの行方は第3戦までもつれることになった。しかし、日本もギリシャも、今日の試合を勝たないと自力で勝ち上がることはできない。まさに正念場だ。

 会場は、日本の初戦のレシフェから約300km離れた、ブラジル北東部の高級リゾート地、ナタール。幹線道路には、ナタールで試合をする国の旗が飾られ、浜辺では大規模なファンフェストを開くなど、W杯開催を歓迎し、盛り上げようとしている街だ。ナタールの中心に新設されたスタジアムは、タクシーやバスでアクセスしやすく、海外からの観戦客にもとても便利だった。日本の1、2戦のために約1週間、ぼくらの共同宿舎を、ここナタールにおいたのだが、治安に対する不安もなくとても快適だった。

 試合開始3時間前、スタジアムの周囲は日本人サポーターであふれていた。初戦よりも数は多いようだった。そして、日本人サポーターよりも目立ったのが「日の丸ハチマキ」をまいた外国人だ。なかには、大会スタッフなのにつけている者までいた。日本人が一人10枚ハチマキを持ってきて、外国人にプレゼントして日本を応援してもらう。日本人が3000人いれば、3万人の外国人を日本サポにできるというわけだ。この企画は大成功だった。

幹線道路

「日の丸ハチマキ」をまいた外国人 

 舞台は整った日本の第2戦。日本は、初戦からスタメンを変えた。香川、森重に代えて大久保、今野を起用。中盤の左に岡崎、右に大久保がついた。両サイドから、より積極的に攻撃をしようとする意図は明らかだ。大久保の起用は、早速、効果があった。開始直後から、大久保が果敢にボールにからみ、それに触発された大迫がきわどいシュートを放つ。日本の出足は悪くなかった。

 前半38分、ギリシャの中盤の選手が、この日2枚目のイエローカードを受けて退場となった。人数では日本が有利になったが、今の日本には、かえって厳しい状況になってしまった。ギリシャが、この試合の目標を勝つことから負けないことにシフトし、得意な守備にさらに集中すれば、日本はなかなかゴールを奪えないだろう。

 実際に、特に後半は、そのような展開になった。守り耐えることに慣れているギリシャに対して、日本は両サイドからの単調なクロスを入れては、跳ね返される。フリーキックのチャンスも生かすことはできなかった。観客の不満もたまり、ブラジルの応援の歌やウェーブが始まってしまう始末だ。それでも、後半終了間際の日本のフリーキック、コーナーキックの時には、スタジアム全体に「ニッポン!」コールが湧きあがり、後押しをしたのだが、ついに日本はゴールを決めることができなかった。

 この試合中、日本代表に何かが起きているのでは?と思うシーンがあった。香川の交代出場時の大久保、岡崎のポジションの混乱。ギリシャ選手がけがの治療をしている間に、本田が選手を集めて激しく指示を出していた。初戦もそうだったが、長谷部と遠藤を使い分けるのは、ボランチでパートナーとなる山口もバランスをとるのが難しいのではないか。

 日本とギリシャが引き分けたため、グループCでは、コロンビアの決勝トーナメント進出が決まった。日本はそのコロンビアに勝たなくてはならない、そして、ギリシャがコートジボワールに勝つことも条件になる。南米大陸開催という地の利を生かして、南米勢の活躍がすさまじい今大会。その象徴とも言えるコロンビアを相手に、ザック・ジャパンの力を見せつけてほしい。