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ブラジル通信
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[3]カーニバルの季節到来 サンパウロにはロナウドが登場!

 今年も、ブラジル人が一年中で最も楽しみにするイベント、カーニバルの季節がやってきた。「カーニバル」と聞けば、真っ先に思い浮かぶのはリオだろうが、今回筆者は、近年リオに負けず劣らず盛大なパレードが行われるサンパウロのカーニバルへ行ってきた。

 2/28(金)から3/2(日)まで開催され、夜の10時から翌朝7時まで続くパレードを見ようと、約3万人収容の特設会場「サンボードロモ」は連日超満員であった。
 ところで、皆さんはカーニバルについてどのようなイメージをお持ちだろうか。派手な衣装を身にまとったセクシーな女性が観衆を巻き込んでサンバを踊り明かす?
 外れてはいないが、それだけではない。

 そもそもリオのように豪華絢爛のパレードは、ブラジルのカーニバルのごく一部にすぎない。本来カーニバルは、日本で言えば、山車を引き御輿をかつぐ町内会の夏祭りのようなもので、ブラジル全国どんなに小さな田舎町でも行われている。シーズン中のブラジルでは、庶民的なお祭り規模から、1チーム4000人が構成するパレードまで、大小さまざまなカーニバルが開催されている。

 そして、大規模なカーニバルは、実はただのお祭りではなく、あらゆる観点から得点審査が入るシビアなコンテストなのだ。各チームはそれぞれテーマを設定し、歌や踊り、衣装、あるいは行進する時間に至るまで、すべて細かく計算されている。またサッカー同様1部、2部とリーグも分かれており、その中で順位が決まり、次年度の昇格や降格もある。

ロナウド

PHOTO:NATSUME YUSUKE

 さて、今年のサンパウロのカーニバルでは、ブラジルが生んだサッカーの「怪物」が出場し話題になった。それは、現在ブラジルW杯組織委員会のメンバーでもあるロナウドだ。同氏はイタリアのインテルやACミラン、あるいはスペインのバルセロナやレアルマドリッドなど欧州のビッグクラブで活躍し、またブラジル代表として4度のW杯を経験。そのうち、1998年にはMVP、2002年には得点王に輝き、W杯通算15得点は歴代一位の記録を持っている。ゴールを奪われるまで誰にも止められない様から「怪物」の異名を取った。同氏は選手生活の最後をサンパウロの名門コリンチャンスで終えており、同チームのサポーターが結成するサンバチーム「ガビオンエス・ダ・フィエル」が、ロナウドのキャリアをテーマにパレードしたのである。

 現役時代と比べて、ややふくよかになった体に金色のスーツをまとい、自らのプレーの名場面が映し出されたモニターをバックに、ロナウドは山車の上で巧みにサンバのステップを踏んだ。ロナウドの登場に観衆は大いに沸き、同氏もうれしそうに手を振り、それに応えていた。
 W杯まであと100日を切った。地元開催のブラジルは、W杯優勝パレードが「今年2回目のパレード」となって、再び国民を熱狂させることができるだろうか。

【筆者紹介】
夏目祐介夏目祐介 YUSUKE NATSUME

1983年東京生まれ。早稲田大学、英国ローハンプトン大学院(スポーツ社会学)卒業。2009年ベネッセコーポレーション入社、2013年同退社。W杯のためすべてを捨ててブラジルへ。現在ブラジル邦字紙「サンパウロ新聞」記者。