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メンタルトレーニング
筋トレだけじゃダメだ、心トレしよう!という人へ

[8]練習日誌を書こう

みなさん、こんにちは。メンタルトレーニングコーチの大儀見浩介です。私の仕事はJリーガーをはじめ、トップアスリートや育成年代のスポーツ選手やアスリート、ビジネスパーソン、学校の先生や生徒、保護者の方々など、あらゆる人達の心理的競技能力向上のお手伝いをすることです。簡単に言えば、心を強くするコーチです。今回はメンタルトレーニングのスキルのひとつ「練習日誌」についての話をしましょう。

練習日誌は上達に欠かすことの出来ないものです。これはスポーツだけでなく、ビジネスパーソンの仕事日誌、レコーディングダイエットなど、ノートに記録をすることも同じです。私の妻であるなでしこジャパンの大儀見優季は、以前から練習日誌をつけています。何を書いているのか、見せてもらったことがあるのですが、日々の身体的な情報から食事のメニュー、練習の内容、練習や試合で感じたこと、考えたことなど、ありとあらゆることが書かれていました。横浜Fマリノスの元日本代表、中村俊輔選手も学生時代からサッカーノートを書いていたことで有名ですね。

メンタルトレーニングでは、練習日誌が非常に重要な役割を果たします。私が帯同するチームには必ず練習日誌を書いてもらい、選手と指導者のコミュニケーションツールとしても使用しています。

練習日誌は「自分の成長をうながし、目標を達成するための大切なツール」です。大儀見優季は練習日誌について「ノートは、弱い自分から逃げないためのものでもあるのかなと思う。ノートを書きながら、どんな時でも自分と向き合う。サッカーに限らず、気付いたこと、考えたこと、感じたことをとにかく書く」と話していました。

なぜ、練習日誌を書くのか。大きくわけて、2つの理由があります。1つが『やる気』を高めるため。2つ目が『練習や試合の予習、復習』です。ただ練習をして終わりではなく、練習から何を学び、成長のためにどう活かしていくか。それを考えるための時間が、練習日誌を書く時間でもあるのです。

練習日誌を書くことで目標達成の可能性がアップし、自分の成長が実感できるのでモチベーションが上がります。積み重ねてきた日々、ノートに書いた事柄が自分に自信をもたらしてくれます。

では具体的に、何を書けばいいのでしょうか? 私は選手たちに、3つのポイントを中心に書くようアドバイスをしています。

・目標と取り組み
・練習での出来事(うまくいったこと、いかなかったこと)
・発見、気づき、プレーのアイデア

書き方のコツとしては、何があった、どう感じたという「結果」だけでなく、なぜそうなったのかといった「過程(プロセス)」に目を向けると良いでしょう。結果だけを書いてしまうと、良かった、悪かった、できた、できなかったということだけにフォーカスしてしまい、結果を出すために重要な「なにをしたから良かったのか」「何をしたからいけなかったのか」といった過程に対する気付きがなくなってしまいます。

過程について考えながら「なぜそうなったのか?」を次々に発展させていくと、自分の心の奥に眠っていた、新たな考えに到達することができるかもしれません。そして「なぜ」を考えながら、できるだけ論理的に考えるのがポイントです。過去と未来を比較し、思い描く未来の自分になるために、現在の自分は何をすればいいかを考えます。そうすることで、練習日誌の内容もどんどん進化していくことでしょう。

指導者と練習日誌をやりとりしているときは、指導者に見せるためのノートになってしまわないよう、自分の気持ちに正直に書くことを忘れないでください。練習日誌の目的は自分の成長のためであって、指導者に褒められるために書くのではありませんからね。

さあ、新年がスタートしたばかりのこの時期、ノートを書くことを始めてみてはいかがでしょうか。きっとあなたの成長の手助けをしてくれることでしょう!

 

<プロフィール>
大儀見浩介大儀見浩介(KOSUKE OOGIMI)

メンタルトレーニングコーチ。㈱メンタリスタ代表取締役。
サッカー選手として、東海大一中時代に全国優勝を経験。高校ではサッカー部主将として鈴木啓太(浦和レッズ/元日本代表)とプレーした。東海大学体育学部・高妻容一研究室にて応用スポーツ心理学(メンタルトレーニング)を学び、現在はスポーツだけでなく、教育メンタルトレーニング、受験対策、ビジネスメンタルなど、様々な分野でメンタルトレーニングを指導している。テレビ・新聞・雑誌出演多数。著書に「C・ロナウドはなぜ5歩さがるのか~サッカー世界一わかりやすいメンタルトレーニング」「ヤングアスリートのための36のメンタルトレーニング」「心理戦術が日本サッカーを進化させる」がある。妻はなでしこジャパンの大儀見優季。http://www.mentalista.jp