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猫と暮らす
人間じゃない家族を大切にしている人へ

[11] 猫が与えてくれる安らぎに、感謝!

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◆ 古代から共に暮らしてきた家族

人は、いつ頃から猫と暮らすようになったのだろう。学説によれば、現存するイエネコの祖先は中東あたりに生息していたリビアヤマネコというものだそう。古代エジプト時代にはすでに、人間とともに暮らし始めていたとされ、当初は、穀物貯蔵庫を荒らすネズミを捕らせることを目的に飼われていたらしい。でも当時の人々が猫を単なるネズミ番としてだけでなく、伴侶動物として愛していたであろうことは、想像に難くない。ピラミッドから多数の猫のミイラが発見されたという話もあるし、猫の姿をした女神(バテスト)を信仰の対象にさえしていたのである。
では、このイエネコたちが日本という島国に渡ってきたのはいつ頃なのか。どうやら8世紀頃、中国から運んでくる仏典をネズミの被害から守るために、一緒に船に乗せられてきた、というのが有力説のようだ。

さて、冒頭から「イエネコ」という呼称を使っているが、これは現在私たちの身のまわりにいる一般的な猫のこと。学術的な分類では、ネコ科-ネコ属-ヤマネコ種-イエネコ亜種となっていて、ヤマネコが家畜化されたものをイエネコと呼ぶのだそうだ。野生のヤマネコは、イエネコよりかなり前の時代に日本にも生息していたという。たとえば「オオヤマネコ」という野生の猫の骨が、縄文時代の遺跡から発掘されている。日本に現存している野生のヤマネコは、「イリオモテヤマネコ」と「ツシマヤマネコ」のみとされる。

◆ 神様として祀られた猫たち

日本でも古代エジプトと同様に、人と暮らす猫に与えられた最初の役割は「ネズミ捕り」だったわけである。そしてやはり、持ち前の人たらし能力(というものを猫は持っていると筆者は思う)を存分に発揮して、「伴侶動物」として人間の傍らで暮らすようになったのだろう。浮世絵や落語の噺にも登場することから、少なくとも江戸時代には、人々のごく身近な存在となっていたことがわかる。歌川国芳の浮世絵「鼠よけの猫」や、落語なら「猫の恩返し」などがよく知られるところだ。
ちなみに、日本でも新潟県長岡市の南部神社にある「猫又権現」、宮城県田代島の「猫神社」のように、猫を神様として祀っている地域がある。「猫又権現」は養蚕の神として信仰されているというから、害獣から蚕を守ってくれた猫が神様として祀られるようになったのだろう。「猫神社」のほうには、「猫の行動で漁の良し悪しを判断していた」という、とても興味深い歴史がある。

◆ そこに居てくれるだけで癒される

現代では、猫がネズミ捕りの妙技を披露する機会はほとんどないだろう。役割というものがあるとすれば、もっぱら「癒し」ということになるだろうか。
猫を見ていると心が和む、とはよく言われるところ。猫の「癒し能力」については科学的にも研究が進められているようで、なぜそうなるのか未解明のことも多いが、眺めているだけで自律神経が安定するとか、撫でると血圧が下がるということが実証されているのだそう。既にそうした効果を活用して、医療の現場でAAT(Animal Assisted Therapy – 動物介在療法)というものが取り入れられ、社会福祉施設や老人保健施設ではAAA(Animal Assisted Activity – 動物介在活動)という活動も行われている。
昔も今も、猫は私たちに安心を与え続けてくれる、有難い存在なのだ。これからも、ずっと私たち人間と一緒に暮らし続けてほしい。

愛猫の花が、足元に座ってあくびをしている。
そう、この顔を見ているだけで、なぜかわからないけど心が安らぐのである。
(T.K)

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参考:
猫ともっと楽しく暮らす本(三笠書房)
図解雑学 猫の心理(ナツメ社)
対馬野生生物保護センター http://kyushu.env.go.jp/twcc/index.htm
栃尾観光協会 http://tochiokankou.jp/matsuri/108tou.html
宮城観光キャンペーン推進協議会公式サイトhttp://www.sendaimiyagidc.jp/sight_pps/d_tourist.php?id=0000000932