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猫と暮らす
人間じゃない家族を大切にしている人へ

[1]我が家の福さんが、オス猫に多いあの病気に!

ウチの長男猫、福さんの様子がおかしい。そう気付いたのは、1週間ほど前のことだった。
部屋の隅に設えた猫用トイレの周りを、やたらとウロウロする。尿意か便意を催しているようなのだけど、トイレの前で立ち止まって、なかなか入ろうとしない。ようやく入っても、中でぐるぐる回る時間がいつもより長くて、なかなかポジションが定まらない。
ああ、もしかして、またあれが来たのか?きっとそうだ、と私は思った。実はこれと同じことが、以前にもあったのである。そうでないことを祈りながら、しばしトイレの中の福さんの様子を見守った。

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<福(ふく) ♂ 7歳 白虎のように大きいけど、実はデリケート>

福さんは、トイレに敷き詰められた「猫砂」をかっかっかっと前足で掘り起こすと、もう一度大きくぐるんと回って、ようやく位置を決めた。深呼吸をするように胸をそらせ、おしりを下ろす。しっぽをピンと立てて力んでいるものの、おしっこが出ている様子はなく、私の顔をまっすぐに見つめ、その姿勢のまま固まってしまうのだった。そして5秒ほど後に、ワヲーン!と悲痛の声を上げた。ああ、やっぱりそうだったのだ。おしっこしたいのだけど、痛くて出せないのだ。オス猫に多い、尿道炎の典型的な症状である。

猫の泌尿器系の病気を総称して、獣医の先生たちは“猫泌尿器症候群”と呼ぶらしい。
そしてこれらの病気に罹るのは、圧倒的にオス猫が多いく、尿道が細くて長いことがその理由だという。ウチの福さんもオスで、罹ったのはこれで3度目だ。1度目は尿道結石症、2度目と3度目は尿道炎である。

特に尿道結石症のときの事態は深刻だった。初めてのことで知識がまったくなかったので、トイレに出たり入ったりしながらそわそわする挙動不審の福さんを前に、こちらもおろおろするばかり。だんだん元気もなくなり、普段おそそうなどすることはまずないのに、お便所以外の場所におしっこを漏らしてしまったりもした。
これはおかしい、きっと何かの病気だと気付く迄に時間がかかり、獣医の先生に診てもらうタイミングも遅くなってしまった。後で知ったのだが、尿道結石は、重くなると、カテーテルを挿入して尿道を洗浄したり、悪くすれば開腹手術というケースさえあるという、コワイ病気なのだった。

幸いにも、福さんの尿路結石症はそこまで重症に至っていなかった。獣医の先生が、膀胱いっぱいに溜まってしまったおしっこを、下腹部を押して絞り出し(その瞬間を見ていた私は、自分のことのようにすっきりした。先生の手は“ゴッドハンド”に見えた)、薬の投与で治してくださった。
先生はその時、絞り出した福さんのおしっこを一滴ガラスにとり、顕微鏡で見せてくれた。クリスタル状の、ガラスの破片みたいなものが、無数に広がっていた。こんなものが尿道に溜まったら、そりゃあ痛かろう。福さん、申し訳ない! もっと早く気付いてここに連れてきてあげたら、ここまで溜めてしまわず痛い思いもさせずにすんだのに・・・。と、自分の無知を悔いた。

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福さんは、今回もゴッドハンドの先生に診てもらい、順調に回復している。やはり尿道に炎症があって、抗生物質を処方してもらい飲ませることになったのだが、一週間ほど経過した今は、すっかり元気になって普通におしっこもできている。

肥満も“猫泌尿器症候群”のリスクを高める原因だということで、再発予防に向けて福さんと2つの約束をした。
約束その1:食べ過ぎに注意する。ごはんの時間を決めて、置いたままにせず一定の時間が過ぎたら下げてしまう。
約束その2:おいしいもの、好きなものだけを選ばない。マグネシウムとカルシウムの摂りすぎに注意し、尿のph値コントロールにも努める。(難しいことのようだけど、獣医先生のアドバイスに従ってキャットフードを選ぶことで解決できた)。
食いしん坊の福さんには少々気の毒だけど、健康第一を肝に銘じ、心を鬼にしようと思う。(T.K.)