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フランスの台所から
洋風料理のベースはやっぱりフランス食文化と思う人へ

[5]フランスのオープンサンド、タルチーヌ

フランスのパン屋さんでは、バゲット、クロワッサン、パン・ド・カンパーニュ、ライ麦パンなど、数多くの種類のパンを目にします。「パン屋巡り」を旅行の計画に入れている方もいるのではないでしょうか。今回のコラムはフランス人の食生活には欠かせない「パン」を使った手軽な料理「Tartine」(タルチーヌ)についてです。

「タルチーヌ」とは、「Tartiner」(パン切れにバター・ジャム・蜜などを塗るー旺文社ロワイヤル仏和中辞典より)から派生した言葉で、パンの断面にバターやジャムをぬったものです。クロワッサンと同様、フランス人の朝食の定番の1つで、カフェでも手軽に食べられている朝食でもあります。
この朝食の顔とも言える「甘い味」のタルチーヌですが、野菜や肉・魚を使うことで昼食や簡単な夕食にも「塩っぱい味」で登場します。さまざまな材料を使いバリエーションも豊富に取り揃えたタルチーヌを専門にしているレストランもあるほどです。甘いタルチーヌと塩っぱいタルチーヌを具体的にご紹介します。

「甘い」タルチーヌ

<塩バターキャラメルのタルチーヌ>

「甘い」タルチーヌ
甘いタルチーヌのパンはバゲットや食パンなど、何でも合います。バターをぬって、甘いペーストをぬるだけ。日本人にとってのトースト的なものです。ただ日本のトーストとの違いは「ジャムだけではない」がポイントです。フランス人にとって甘いペーストの代表と言えばヘーゼルナッツとチョコレート風味のスプレッド「ヌテラ」です。その他キャラメル・オ・ブールサレ(塩バターキャラメル)や牛乳を砂糖と煮詰めたミルクジャムなども各社の商品を一般的なスーパーで購入できます。

甘いタルチーヌはコーヒーや紅茶との相性も良く、朝から糖分をしっかり補給できるために、フランス人は好んで朝食に食べています。
日本でも上記の類似品がDEAN&DELUCAなどの輸入食材店で購入可能です。FUJII LABELでもフランスのジャム職人JMギルボーの「キャラメル・オ・ブールサレ」と「ミルクジャム」を直輸入販売しています。

 

「塩っぱい」タルチーヌ

<生ハム、パプリカのマリネ、ポテトサラダを使ったタルチーヌ>

「塩っぱい」タルチーヌ
言い換えれば「オープンサンドウィッチ」のことで、ランチやアペリティフとして登場します。パンの上にのせる具材は無限大で、そのポイントは「具材の組み合わせ」です。
塩っぱいタルチーヌのパンの種類は、パン自体の味がしっかりと感じられるセーグル(ライ麦のパン)や全粒粉を使ったパン・ド・カンパーニュがおすすめです。厚すぎると食べにくいので購入する際にはお店で5mm〜1cmの薄切りにしてもらうとよいでしょう。

メインの具材(ハム、チーズ、スモークサーモンやちょっと贅沢にローストビーフなど)、それに合う野菜や果物(トマト、アボカド、洋梨など)、それから全体をまとめるフレッシュハーブ(バジル、パセリ、ディルなど)。この3つをベースとして組み合わせます。 

たとえば、「生ハム、アボカド、バジル」や「スモークサーモン、キュウリ、ディル」、「ロースハム、洋梨、あさつき」といった組み合わせです。軽くトーストしたパンの上に順番に具材をのせて、軽く生食用のオリーブオイルを少量たらし、塩こしょうで仕上げます。包丁で食べやすいサイズ(手でつまみやすいサイズ)に切り分け、お皿に盛りつけてできあがりです。

タルチーヌのバリエーションが広がる具材で、ご家庭で簡単に作れる「ガーリックハーブチーズ」の作り方をご紹介したいと思います。
クリームチーズを電子レンジで5〜10秒加熱し、柔らかいベースト状にする。そこにみじん切りにしたお好みのフレッシュハーブ、にんにくのすり下ろし少々(入れすぎに注意です!)、コショウ、これらをよくかき混ぜてできあがり。
ハーブチーズをパンにぬってお好みの野菜(空豆や枝豆も相性抜群!)をのせると立派なタルチーヌになります。
私のInstagramでタルチーヌの写真をほぼ毎日更新していますので、バリエーションの参考になるかもしれません。

タルチーヌは食材の組み合わせが自由自在、しかも果物などの具材により季節感も感じられる料理です。ワインなどお酒にも合いますし、ぜひご家庭でお試しください。

 

<プロフィール>
藤井綾藤井綾(ふじい・あや)

2002年5月、高校卒業後、フランスのパリへ渡る。パリ第10大学の美術史・考古学学部に入学・卒業。その後、国立ルーブル学院に編入。
学業と並行して、パリ・オペラ座地区にある地元密着型のカフェで働き、フランス人が普段食する料理や食物、それにワインに対する興味・関心を深めていく。
2011年9月に日本に完全帰国。2012年1月より、滞在中に培ったフランスの日常的な料理を紹介するアトリエ(料理教室)「Atelierフランスごはん」を開始。
2013年9月、FUJII LABEL(http://fujii-label.com/index.html)として活動スタート。
ELLE ONLINE(エル・オンライン)にて、ブログ(http://blogs.elle.co.jp/parisgohan/)を執筆中。