今もなお多くの謎に包まれている殺人鬼“切り裂きジャック”の凶行を、徹底したリサーチによって得られた事実に大胆な仮説を交えて描いたミステリースリラー。
19世紀末、ロンドンのスラム街ホワイトチャペルで娼婦が惨殺された。妻子を亡くした悲しみから逃れるためにアヘンを常用しているアバーライン警部(ジョニー・デップ)は、その幻覚の中で事件を目撃し、そこから得た手がかりを基に捜査を開始する。被害者の遺体の状態から犯人が解剖学に明るいと考えたアバーラインは、女王の主治医を務めるウィリアム卿(イアン・ホルム)に助言を仰ぐ一方、捜査を通じて知り合った赤毛の娼婦メアリー(ヘザー・グレアム)と親しくなるが、そうしている間にもメアリーの仲間である娼婦たちが次々に殺されていき・・・・・・。
ショッキングな殺人や犯罪を予見する超能力といった際物っぽい要素を盛り込みながらも、当時の階級社会が内包する闇に鋭く切り込んだシリアスな作品だ。また主演のデップは一癖ある役を好むことで知られるが、この映画では階級社会の最下層で虐げられる女性たちのために巨悪に立ち向かう正統派のヒーローをひたすらカッコよく演じている。




